本文に移動

ズッキーニの奇跡…「1日に112トン注文」市民が廃棄を阻止

登録:2021-07-27 06:13 修正:2021-07-27 08:41
華川郡が運営するウェブサイト「スマートマーケット」。ズッキーニ20本8キロ入り1箱が6000ウォン=同ウェブサイトのキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 「品切れになっています。一晩で奇跡が起こりました」

 価格暴落により産地で廃棄されていた江原道華川(ファチョン)産のズッキーニに購入注文が殺到している。華川郡は廃棄処分を中止し、注文に充てることを決めた。

 華川郡は26日、「ズッキーニの産地での廃棄のニュースが伝えられた今月25日から26日朝までに、112トンの注文が寄せられた」と明らかにした。これは8キロ入り基準で1万4000箱に相当し、華川地域から可楽洞(カラクトン)市場へ出荷される1週間分とほぼ同じ量。当初、政府と農協が来月3日までに廃棄することになっていた華川産のズッキーニ213トンの半分以上が売れたことになる。

 華川郡はズッキーニの価格が暴落したことを受け、郡が直営する農特産物販売ウェブサイト「スマートマーケット」を通じ、ズッキーニ20本、8キロ入り1箱を6000ウォン(約572円)で販売している。送料も無料だ。

 ニュースに接した市民たちはスマートマーケットで1万箱を注文した。郵便局のショッピングモールでは25日に2000箱が完売となったのに続き、26日午前もわずか1時間で割り当てられた2000箱が完売となった。

華川郡が運営するウェブサイト「スマートマーケット」。ズッキーニ20本8キロ入り1箱が6000ウォン=同ウェブサイトのキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 華川スマートマーケットの関係者は「注文が突然集中したため、消化できる物量を超過した」とし「当日収穫、当日流通するズッキーニの特性上、注文を受けた順に配送する計画」と述べた。

 消費者たちによる注文ブームは廃棄処分も中止させるほどだ。華川郡農産物マーケティングチーム長のキム・サンドクさんは「殺到する注文のおかげで、産地廃棄を行うのは今日まで」とし「明日からはオンラインを通じて本格的なズッキーニ販売を行うことにしている。農民も血と汗を流して育てたズッキーニを廃棄しなくて済み、少ないながらも利潤を得て販売できるようになり、大変喜んでいる」と現地の雰囲気を語った。

 ズッキーニの全国流通量の7割を占める華川郡は、118軒の農家が年間4500トンを生産する露地ズッキーニ最大の産地だ。しかし、新型コロナウイルスの影響で学校給食の需要が消えるなどにより、一時は8キロ入り1箱の価格が1万1410ウォン(約1090円)まで上がっていたズッキーニの価格は2423ウォン(約231円)にまで急落し、産地廃棄が決定していた。

パク・スヒョク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/gangwon/1005167.html韓国語原文入力:2021-07-26 15:42
訳D.K

関連記事