日本政府による福島第一原発放射能汚染水の海洋放出決定を受け、市民の懸念が高まっている中、ソウル市が輸入水産物の原産地表記や流通食品への放射能安全性検査を強化することを決めた。
ソウル市は25日、今月23日から来月12日まで、輸入水産物の原産地表示に関する特別取締を実施する一方、常時捜査システムを稼動すると発表した。ソウル市は国立水産物品質管理院などとともに、ここ1カ月以内にホタテ貝や冷蔵スケトウダラ、ガンギエイ、生食用真鯛などを輸入した経歴のある鷺梁津(ノリャンジン)水産市場などの水産物販売業者や飲食店を対象に、原産地表示に関する特別取締を行う。輸入水産物を国産として産地を偽装したり、原産地を表示しない違法行為が主な摘発対象だ。また、特別捜査チームを構成し、原産地違反に対する常時捜査の体制を整えることにした。
ソウル市は市の保健環境研究院とともに放射能食品の安全性に関する収集・検査も進めることにした。ホタテやマダイなどの輸入魚種のみならず、輸入流通食品や輸入原材料から作られた加工食品などを対象にヨウ素やセシウム含量を分析・検査する。基準値を超えると直ちに廃棄処分し、所管機関に行政処分を依頼する。検査結果はソウル市庁とソウル市食品安全情報、食品医薬品安全処のホームページに公開される。
放射能汚染が懸念される食品があれば、ソウル市民なら誰でも「市民参加型放射能検査請求」ができる。オンラインや電話、電子メールなどで申し込むと、10日以内に結果が届き、インターネット上でも公開される。