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「小規模会合禁止」解除するなり…教会発の集団感染が拡散

登録:2020-08-10 02:34 修正:2020-08-10 07:10
7月28日にコロナ確定感染者が確認された京畿道水原市八達区の教会で、保健所関係者が建物周辺の防疫作業を行っている//ハンギョレ新聞社

 首都圏の教会での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)集団感染の拡散傾向が続き、週末は、国内で発生した確定感染者が2日連続で30人となった。先月24日に、教会における会合禁止などの防疫強化措置を解除してから2週間(最大潜伏期)が過ぎてから現れた現象だ。これを受け防疫当局は、宗教の小規模会合の防疫を再び強化するかどうか検討している。

 中央防疫対策本部(防対本)は、9日午前0時現在、過去24時間以内に確認されたCOVID-19感染者は、国内での市中感染が30人、国外からの流入が13人だったと発表した。前日の新規確定感染者は国内30人、国外からの流入6人で、週末に確認された地域社会での新規患者60人のうち、56人が首都圏(ソウル27人、京畿26人、仁川3人)だった。

 新規感染者は、防疫守則を守っていなかった教会の会合を中心に、教会関係者の往来があったマルチ商法業者や保育所などの職場で相次いでいる。今月5日、最初の患者が確認された京畿道高陽市(コヤンシ)のパンソク教会に関連しては、週末に新規感染者が16人確認され、この日正午までの累計感染者は24人となった。最初の患者を含む教会関係者が10人、家族と知人が2人、職場関係が12人だ。この教会の感染者を通じては、楓洞(プンドン)市立森の子ども保育園に続き、地域社会にまでn次感染が生じている。

 高陽市のもう一つの教会であるキップム153教会に関連しては、週末の間に5人が追加され、累計感染者は20人となった。このうち2人は牧師の妻が働く京畿道楊州(ヤンジュ)の山北小学校の教職員で、9人は牧師が所属するマルチ商法会社「エルゴールインバイオ」の関係者だ。エルゴールインバイオは、先に集団感染が発生したソウル江南区(カンナムグ)のハリスコーヒー宣陵(ソンルン)駅店と駅三洞(ヨクサムドン)Vビルディングに近いところにあるため、江南一帯にウイルス伝播の環が存在する可能性が懸念される。

 政府は、宗教関係の小会合の防疫強化措置の再施行を検討している。中央災害安全対策本部のパク・ヌンフ第1次長は9日、「宗教の小規模会合の禁止を解除してから、再び流行が起きている」とし「以前施行していた対処方策を再び導入して繰り返すか、それとももう少し強化された新たな規制を行うかをめぐって、(政府内で)討議している」と述べた。政府は先月10日、正規の礼拝以外の各種宗教会合や、宗教施設における集団での食事を禁止したが、2週間後に解除している。

 これとは別に、高陽市は9日から23日までの2週間の、高陽市の宗教施設の小会合や団体給食などに対する集合制限行政命令を先んじて発動した。また、集団感染が発生した高陽市舟橋洞(チュギョドン)、星沙1洞(ソンサイルトン)、楓山洞(プンサンドン)の敬老堂(高齢者福祉施設の一つ)や図書館などの公共施設は、「社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)第2段階」に準じ、2週間にわたって閉鎖される。市場、大型スーパー、食堂などの大衆集合場所は、マスクを着用しなければ立ち入りが制限される。

 一方、中央災害安全対策本部は、6カ国の防疫強化対象国指定などにより、国外からの入国者に対する防疫を強化した結果、この2週間(7月26日~8月8日)の国外からの流入感染者は1日平均21.4人で、直前の2週間(7月12日~25日)の31.4人より10人減ったと明らかにした。

チェ・ハヤン、パク・キョンマン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/957101.html韓国語原文入力:2020-08-09 20:30
訳D.K

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