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選手の被害防止のために…ソウルの学校運動部の指導者、暴言だけでも重い懲戒

登録:2020-07-15 02:17 修正:2020-07-15 07:34
9日午前、国会議員会館で「故チェ・スクヒョン選手死亡事件の真相究明およびスポーツ暴力の根絶、スポーツ構造改革のための国会緊急討論会」が開かれている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 監督や先輩選手などから受ける過酷行為に苦しみ、この世を去った故チェ・スクヒョン選手の事件の波紋が広がる中、今後ソウル市の小中高校の運動部指導者が生徒に暴言を吐けば、重い懲戒を受けることになった。週に1日の「練習のない日」が新設され、1日の練習時間も制限される。

 ソウル市教育庁は14日、このような内容を盛り込んだ「ソウル学校運動部未来革新方策」を発表した。ソウル市教育庁は「これまでスポーツ分野の体罰や暴力などは競技力向上のための慣行として受け入れられてきたが、今後は練習場、競技場、寄宿舎、いかなる場所でも、いかなる形の暴力も容認されない」と表明した。今回の方策は、昨年発足した文化体育観光部傘下の「スポーツ革新委員会」の勧告により、学校体育専門家などの意見を集めて作成された。

 これを受け、ソウル市教育庁は、指導者の単純な暴言に対しても重い懲戒が可能となるよう「学校運動部指導者懲戒量定基準」を強化する予定だ。また、過酷行為などが明らかになれば、直ちに当該指導者の職務を停止し、学校において懲戒手続きが迅速に行われるようにする方針だ。不法賛助金作り、暴力・性暴力事件に対する「ワンストライクアウト制」も、より徹底して適用する。

 ソウル市教育庁は、平日は練習、週末は大会などで休息権を十分に保証してもらえない生徒のため、平日週1回の「練習のない日」を指定することにした。その日だけは、練習ではなく学校の行事に参加したり、読書などの自己啓発が行えるようにするということだ。1日の練習時間も小学校は2.5時間、中学校は3.5時間、高校は4.5時間までとする。ソウル市教育庁はこのような内容を今年中に第一線の学校に奨励し、来年は小中学校に義務化する。2022年には高校にも義務付ける方針だ。

 ソウル市教育庁は、15日から来月14日までを「学校運動部人権侵害事案」の集中届け出期間とする。ソウル市教育庁のチョ・ヒヨン教育監は「エリート体育の成果主義の限界が露呈し、最近の一連の事態に遺憾を禁じえない」とし「ソウルの学生選手の人権と学習権の保護に最善を尽くす」と述べた。

イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/953582.html韓国語原文入力:2020-07-14 14:12
訳D.K

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