ワンコインカラオケを中心とした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が続く中、ソウル市が市内の全てのコインカラオケに対する集合禁止(営業禁止)行政命令を下した。
ソウル市は、「22日から別途の命令があるまで、市内の569軒のコインカラオケ全店に対し営業禁止行政命令を下す」と発表した。ただし、今回の措置では市内約5580軒の一般カラオケボックスは除外された。
ソウル市はコインカラオケに対する営業禁止命令の根拠として、客の滞在時間が短く、名簿の作成や換気などの防疫措置がまともに行われていない点を挙げた。市が18~19日に市内のコインカラオケ店全体を点検した結果、営業中の493軒のうち219カ所が防疫指針をきちんと守っていないことが分かった。地方政府は必須防疫指針を遵守しない施設などに対し、感染病予防法第49条に基づき、営業禁止行政命令を下すことができる。
今回の行政命令は梨泰院(イテウォン)のクラブ関連の感染者など若者がよく利用するコインカラオケで「静かな拡散」が行われていることを受け、感染の連鎖を断つための措置とみられる。今月9日、ソウル市は梨泰院のクラブ関連感染が広がった後、クラブやルームサロン、感性酒場(クラブのように踊れる居酒屋)、コーラテック(酒類を扱わないクラブ)、など市内のすべての遊興施設に対し、営業禁止命令を下した。
ソウル市は点検を通じて行政命令に違反した店主だけでなく、利用者にも300万ウォン(約26万円)以下の罰金を科し、施設で感染が発生した場合、治療・防疫費まで求償する方針だ。
梨泰院のクラブ訪問後、虚偽の供述で物議をかもした仁川(インチョン)の塾講師と関連した感染者が41人発生した仁川市も前日、感染の媒介となったコインカラオケを含む市内全体のカラオケに対し、2週間の営業禁止命令を下した。