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日本政府“集団感染”クルーズ船対応で“右往左往”

登録:2020-02-11 21:57 修正:2020-02-12 07:49
11日、新型コロナウイルス感染症の確定患者が135人以上出てきたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が停泊している神奈川県の横浜港に救急車と防護服を着た人々が見える=横浜/EPA・聯合ニュース

 搭乗者のうち少なくとも135人が新型コロナウイルス感染症患者として確定診断された日本停泊クルーズ船に対する対処について、日本政府が右往左往している。

 最大の問題は、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」搭乗者全員を対象にウイルス検査をするかということだ。日本政府はこれまで、咳や発熱の症状がある搭乗者、および症状の出た人と濃厚接触した人に限りウイルス検査をしてきた。だが、5日から感染者が相次いで出て、まだ検査を受けていない搭乗者3000人余りも全員検査が必要だという意見が多い。加藤勝信厚生労働相も10日、閣議後の記者会見で「国民の不安や懸念にしっかり対応していくことが大事。できるのであれば(全員検査を)やりたい」と話した。

 しかし、日本政府のスポークスマンである菅義偉官房長官は同じ日の定例記者会見で「現実的に(全員検査は)難しいと考える」と異論を唱えた。日本政府は、国立感染症研究センターと全国の地方研究センターの検査機器を活用すれば、物理的には一日約1500人まで検査をすることができるが、地方の研究センターの経験不足などのために、一度に大量の検査をすることは容易でないと判断している。

 搭乗客の不安は高まっている。クルーズ船に乗った54歳の女性は11日朝日新聞に対して、数日前に38.5度の高熱で船内で診察を受け、診察後にインフルエンザの治療剤「タミフル」を処方されたと伝えた。この女性は、新型コロナ感染症ではないか心配になり、ウイルス検査を依頼したが緊急性がないという理由で拒絶されたという。

 日本政府は、症状のない搭乗者も19日までは船内に留まるようにする方針だが、搭乗客たちは船上強制隔離の長期化で健康状態が悪化している。共同通信は、日本政府が11日、クルーズ船乗客のうち持病のある人と高齢者については早期に下船させる方針だとも報道した。初期検疫を搭乗客を中心にして乗務員の検疫は粗雑にし、そのために乗務員を通じた感染拡大の可能性も指摘されている。

 こうした状況で日本政府は、クルーズ船の感染者は日本国内の感染者数として集計せずに、日本のマスコミにもそれを要求して顰蹙を買っている。日本のマスコミもクルーズ船感染者135人を含めて日本国内の全体感染者数を163人と数えているが、これは震源地である中国を除けば他の国より圧倒的に多い数だ。日本政府は、イメージの低下を心配して、クルーズ船の感染者は上陸以前との理由で「その他」に分類すると、世界保健機構(WHO)は日本政府の要請を受け入れた。毎日新聞は「チャーター機で帰国した人々の中に日本上陸前に(中国で)感染したと見られる日本人も(国内感染者数に)含まれている状況の下で合理性がないとの指摘がある」と伝えた。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/927874.html韓国語原文入力:2020-02-11 21:00
訳J.S

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