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[社説]世宗市修正論と共に失踪した‘国土均衡発展論’

登録:2009-11-08 20:36
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/386374.html

原文入力:2009-11-07午前01:54:47

政府が世宗市計画変更を公式化して数十年間国論に位置してきた国土均衡発展政策が廃棄される危機に直面した。与野党が憲法裁判所の違憲判決をはじめとする多くの論難を経ながらも2005年に行政中心複合都市法を合意し制定した最も大きな理由は均衡発展の必要性に共感したためだ。選挙で有不利など政略的要素が全くなかったわけではないだろうが、世宗市建設の真髄は均衡発展だった。

人・お金・資源が皆ソウル一ケ所に集中している首都圏偏重現象を解消しなければならないという問題意識は、1960年代から出始め71年大統領選挙で金大中候補の首都移転公約,77年朴正熙前大統領の行政首都建設計画などにつながった。こういう過程を経て持続可能な国家発展のためには首都圏と非首都圏をまんべんなく発展させなければならないということは誰も否めない国家政策課題に固まった。去る50年間に40ヶ余りの大型政策が出てきたことを見てもよく知ることが出来る。それでも現実は首都圏偏重の極端な深化として現れた。こういう状況で均衡発展を強制するために出てきた処方がまさに世宗市と革新都市建設だ。

だが政府の世宗市修正論にはこういう悩みが見られない。イ・ミョンバク大統領は世宗市修正の3大基準として国家競争力,統一以後の国家未来,該当地域の発展を提示した。彼が語る該当地域の発展が首都圏と地方を等しく発展させようという均衡発展の見解ではなく、忠清地域の人の不満をなだめようという‘嘆願解消’次元から出た一次元的発想ということは誰でも察することができる。政策面でも政府は工場の新・増築緩和,グリーンベルト緩和を通じたくつろぎの里住宅建設など、首都圏集中を強化する政策を持続的にゴリ押ししている。

その一方で政府は公共機関を地方に移転する革新都市は変わることなく推進すると話す。世宗市さえあらゆる言い訳と甘言利説でひっくり返そうとしておきながら、本当に信じろという言葉なのか理解に苦しむ。実際世宗市修正が議論され、移転対象157ヶ機関のうち革新都市に庁舎新築工事をしている機関は一つもない。政府は言葉だけで均衡発展の立場を言うだけで実際には首都圏集中を強化する姑息な手段を展開しているわけだ。いっそ均衡発展は放棄したと宣言する方が率直な姿勢であろう。

原文: 訳J.S