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検察、サムスンバイオに対する捜査を再開…サムスン経営権継承との関連性の調査も

登録:2019-03-15 06:52 修正:2019-03-15 10:24
サムスンバイオロジクスのロゴ//ハンギョレ新聞社

 「司法壟断」捜査を終えた検察が、サムスン物産事務所とサムスンSDSデータセンターなどを強制捜査し、サムスンバイオロジクス(サムスンバイオ)の粉飾会計容疑に対する本格的な捜査に乗り出した。

 ソウル中央地検特捜2部(ソン・ギョンホ部長)は14日、サムスンSDSの果川(クァチョン)データセンターやサムスン物産事務所など、約10カ所に対する強制捜査を行っていると発表した。今回の強制捜査の対象には、かつてサムスンの未来戦略室に勤務した人たちが使うサムスン物産のオフィスが含まれているという。検察がサムスンバイオの粉飾会計とサムスングループの経営権継承作業との関連性を調べているものと見られる。

 昨年11月、金融委員会証券先物委員会(証先委)は、サムスンバイオを故意の粉飾会計の疑いで検察に告発した。当時証先委は、サムスンバイオが2015年、子会社のサムスンバイオエピスを従属会社から関係会社へと会計処理基準を恣意的に変更したのが、故意の粉飾会計に当たると判断した。証先委は粉飾会計の規模を約4兆5千億ウォン(約4420億円)と見ている。

 特に、今回の強制捜査に含まれたサムスン物産のオフィスが、かつての未来戦略室出身の社員らが主に使っている場所である点が目を引く。検察がサムスンバイオの粉飾会計とサムスン電子のイ・ジェヨン副会長の経営権継承作業の関連性を調べていることが分かったからだ。

 サムスンバイオの粉飾会計は、イ・ジェヨン副会長の経営権継承と関連があると疑われている。サムスンバイオの企業価値が上昇するに伴い、親会社だった第一毛織の価値も高まったためだ。2015年、サムスン物産と第一毛織の合併当時、株式交換の比率はサムスン物産が1、第一毛織が0.35だった。当時の合併により、イ副会長はサムスン物産の筆頭株主になり、グループ全体に対する支配力が増した。未来戦略室はかつてサムスンの司令塔の役割を果たしていたことで知られている。

 検察は司法壟断の捜査を終えた後、昨年の強制捜査で確保した資料や報告書などを検討してきた。今回、検察が強制捜査に乗り出したことで、司法壟断の捜査で二の足を踏んでいたサムスンバイオに対する捜査が、本格的に再開される見通しだ。

イム・ジェウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/885990.html韓国語原文入力:2019-03-14 20:56
訳H.J

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