本文に移動

[世相を読む]朝鮮,中央,東亜日報を読んではいけないもう一つの理由/キム・ジョンヨプ

登録:2009-09-23 11:54

原文入力:2009-09-22午後09:37:34

←キム・ジョンヨプ韓神大社会学科教授

朝鮮,中央,東亜日報に反感が多い私の同年代の友人の中にもそのような新聞を見る人が少なくない。商品券をもらって1年無料購読後に1年だけ読めば良いので、とても安い新聞というのがその一次的な理由だと言う。そのように新聞を読めば概略10万ウォンで2年読めるということだ。そのように言う友人たちは朝鮮,中央,東亜日報を読むといっても、その影響に屈服する訳ではないと主張する。

だが、アルコール中毒者が酒を絶つために先ず必要なことは自身が酒に対する統制能力を持っていないことを自ら認めることであるように、朝鮮,中央,東亜日報を読まずに生きることを決断することは朝の時間に覗き見る朝鮮,中央,東亜日報記事一つ一つの影響力を全ては統制できないということを認めることから出発するべきだというのが私の考えだ。
この点を私は最近、自分の体験で実感した。少し以前から私の家の前に<中央日報>が投げられていた。目新しいことでもなく、あえて配達店に電話し抗議しなくても、時が来て購読を薦めに配達所の職員が訪ねてくれば、その時にはね除けてもかまわないと考え、中央日報をそのままめくって見た。政治記事の選択と配列,表題語構成,奇怪な論理のコラムなどから感じた体験の概要は嫌悪感と不快感だった。だがそのような嫌悪を感じるスキもなく染み込んでくるセクションもあった。代表的なものが月曜日ごとに本紙に挟まれている‘プレミアム教育セクション,My Study’だ。

そこに連載されるもので例えば‘特別目的高校メント&メンティ(父母&子)’のようなものがある。内容は特別目的高校入試で悩む中学生に名門外国語高校在学生が助言をするものだ。特定学生の詳細な成績表まで例示して分析する学習コンサルティングも載っている。‘勉強1等追跡’のような連載記事は各学校の全校1等生が大きな写真と共に登場し自身の勉強法を説明する。随時入試願書受付期間直前には随時コンサルティングをどのように受けることが効率的なのか、どんなコンサルタントが信じられるかを記事で載せた。中間の題名をいくつか書き写してみればこのようだ。“成績・目標大学分析をしてから相談に臨みなさい”,“適性考査など数値化しにくい変数が多い”,“入試コンサルティングと学習コンサルティングを区分しなさい”,“両親ではなく生徒が直接相談を受けろ”簡潔で核心を衝く行動綱領だ。<ハンギョレ>の‘共にする教育’が一つの基本学習資料を提供するのに比べ、中央日報の‘マイ スタディ’は何をしなければならないのか、どの学院(塾)を訪ねて行き、誰に諮問を求めなければならないのか、ある大学でどんな競技試験大会を行うのかを知らせ、それでこそ受験生を持つ両親たちの注目を一気にかき集める。

距離感を持って考えれば‘マイ スタディ’セクションの背後に陰険な取引が伺える。あたかも朝鮮,中央,東亜日報に新しいアパートに対する分析記事と分譲広告が一緒に載るように、入試専門学院講師らがそのセクションに入試コンサルティング コラムを書いて入試学院がそのセクションの広告を一手に引き受けている。これほどになれば中央日報が私たちの社会の入試産業と利害関係を別にするとは見られない。

問題は入試産業と保守新聞の仲良し相互再生産に感づくといっても、ひそひそ話をしながら近づき、わい曲された入試競争をスマートな生活様式に高揚して見せてくれ行動のマル秘情報として整頓された記事の魅惑を拒否し難いという点にある。ある意味で保守新聞のヘゲモニー的力は政治記事よりこういう領域でよりなめらかに貫徹されていると言える。こういう状況を打開する根本的力は大衆的説得力を備えた代案的教育体制の具体化から出てくるだろう。だがそのためにも先ずは保守新聞が誘導する現体制に対する適応強迫から抜け出さなければならない。それが保守新聞をめくってみることも完全にやめなければならないもう一つの理由だ。

キム・ジョンヨプ韓神大社会学科教授

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/378166.html 訳J.S