日本の自民党が、2日に行われた東京都議会議員選挙で歴史的惨敗を喫した。安倍晋三首相は指導力に大きな打撃を受け、改憲推進動力も大きな打撃を受けると見られる。
NHKはこの日行われた東京都議会議員選挙で、安倍首相の対抗馬として最近急浮上した小池百合子東京都知事を支持する勢力が過半数の議席を占めることが確実だと報道した。放送は有権者3万人あまりを対象にした出口調査の結果、小池派が全体127議席のうち73~85席を占める見込みと予測した。都民ファーストの会は48~50席を獲得し、自民党を上回り第一党になると予測した。都民ファーストの会と連帯した公明党(21~23議席)と東京・生活者ネットワーク(1~2議席)、そして都民ファーストの会が支持した無所属候補(3~10議席)まで合わせれば、小池派の過半数獲得は確実と予測された。自民党所属だった小池知事は昨年、公認を受けられずに無所属で東京都知事選挙に出馬し当選した人物であり、先月地域政党「都民ファーストの会」代表に就任し、自民党には正式に離党届を提出した。小池知事は「都民の目線で推進した仕事の成果が認められた」と勝利の所感を明らかにした。
NHKは、自民党の議席数が13~37席に留まり、歴代最低議席数の獲得に終わることが確実と伝えた。民主党に政権を譲り渡した2009年の38議席よりさらに少ない議席数だ。自民党は安倍2次内閣を発足した翌年の2013年に行われた東京都議会議員選挙で候補59人全員を当選させ気炎を吐いたことがある。NHKは共産党は10~23議席、民進党は2~9議席を占めると予想した。
安倍首相はこの日夜、麻生太郎副首相、菅義偉官房長官と共に政局運営を議論したが、選挙結果について尋ねる記者たちの質問には答えなかった。
今回の選挙は、安倍独走体制にブレーキがかかるか否かと関連して大きな注目を浴びた。安倍首相は2013年の東京都議会議員選挙に続き、2014年の衆議院選挙、2016年の参議院選挙で連勝して、対抗馬がない独走体制を構築した。だが今年に入って、自身と近い人物が運営する学校法人に特典を与えたという学園スキャンダルが相次いで噴出し、支持率が落ち始めた。特に先月、米国留学時期からの友人が理事長を務める学校法人加計学園が獣医学部を新設するのに首相官邸が担当部署の文部科学省に圧力を加えたことを示す文科省作成文書が暴露され、世論が大きく悪化した。これに加えて、安倍首相と同様に極右的政治家として有名な稲田朋美防衛相が、東京都議会選挙自民党候補の応援演説で自衛隊の政治的中立に反する発言をしたという論議まで起きた。安倍首相は2013年の東京都議会議員選挙の時、街頭遊説を12回もしたが今回は投票前日に僅か1回の遊説に終わった。だが、一部の聴衆から「やめろ!」「帰れ!」コールを受けた。
安倍首相は5月、平和憲法を東京オリンピックが開かれる2020年までに改正し新憲法を施行したいと話した。平和憲法の核心である交戦権の放棄を規定した9条に自衛隊の存在を明示する条項を追加しようと提案した。安倍首相は改憲派が国会で3分の2以上を占める状況を土台にして、自身が2021年まで執権できるという長期執権計画の中でこうした提案をした。だが、今回の選挙での惨敗で改憲動力を相当部分喪失するものと見られる。東京都議会議員選挙は地方議会選挙だが、中央政治の風向計の役割を果す時が多い。2009年に自民党が都議会議員選挙に大敗した後の衆議院選挙でも惨敗し、民主党に政権を譲り渡した事例が代表的だ。