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次々と語られる女性の恐怖体験…ソウル江南駅の女性殺害事件受け

登録:2016-05-21 00:16 修正:2016-05-21 07:43
20日午後、ソウル・新村で韓国女性民友会の主催で開かれた「女性暴力の中断に向けたフィリバスター」で女性たちの発言が続いている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

「地下鉄トイレの隣の個室に男性」 
「医師がスカートに手を入れセクハラ」 
江南駅や新村で女性に対する暴力中断を訴え

 「女性二人になれば何時間でも話が続く、恐ろして、よくある経験だけど…」

 会社員のク・ミンギョンさん(31)は「江南(カンナム)殺人事件」以後、多くの女性がじっと隠してきた「恐怖と不安の記憶」を公開の場で打ち明けるのを見て「聞き慣れた話だけど、今までなかった出来事」と話した。

 “普通の女性”たちが女性への暴力と「女性嫌悪」の経験を発言し始めた。 ジェンダーがかつての女性運動団体などによって提起されてきたのとは異なり、普通の20~30代の女性たちが自ら「日常の中で女性として生きるということ」に対する問いを投げかけている。

 前日に続き20日夜も、ソウルの江南駅10番出口のキャンドル追慕の現場では、自然発生的な女性たちの発言が続いた。 同じ頃、ソウルの新村(シンチョン)では「女性暴力中断のためのフィリバスター」が深夜まで行われた。

 「地下鉄の女性用トイレで隣の個室にいた男性がトイレの床に身を横たえて見ていた。 必死になって逃げたけど、それからしばらくは地下鉄のトイレに行けなくなった」、「高2の時に風邪を引いて病院に行った。 椅子に座ると医師がスカートに手を入れてセクハラをした」

20日午後、ソウル・新村で韓国女性民友会の主催で開かれた「女性暴力の中断に向けたフィリバスター」でメンバーのオ・ヒ氏が発言している=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 繁華街として有名な江南の公衆トイレで起きた事件は、エレベーター、路地、遊び場、トイレ、病院、タクシーなど、日常的な空間で起きてきた女性たちの経験を喚起させている。

 SNSと江南駅10番出口で開かれた「女性嫌悪経験談」の発言の場では、こうした「告白」が絶えることなく行われている。 事件発生後、「江南駅殺人事件公論化」のツイッター・アカウントと「江南駅10番出口」フェイスブック・アカウントには数千名が「フォロワー」になったり「いいね」を押した。 「助かった」というハッシュタグ(#)が付いたツイッター文は、この日3000件を軽く超えた。

19日午後、ソウル地下鉄江南駅10番出口近くのカラオケのトイレで殺害された女性被害者の追悼ため訪れる人が後を絶たない=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 専門家たちも異例の現象と見ている。 かつて韓国社会の女性問題は、性的暴行・殺人などの特定事件発生→女性団体による公論化→制度的代案または女性保護論議となる場合が一般的だったからだ。 韓国性暴行相談所のイ・ミギョン所長は「これまでが女性団体を中心に問題を提起する方法だったとすれば、今回は市民が自ら声を上げている」として「今回の事件が単に『化粧室法』のようなものに終わるのではなく、女性が日常を安全で萎縮せずに過ごせることに焦点が当てられなければならない」と話した。

 「敏感で鋭敏な女」、「男をみな潜在的加害者と規定する」という非難を怖れ自分たちの経験を隠してきた女性たちが、ますます強まる「女性嫌悪」の流れの中で、「自分も殺されるかも知れない」という共感を感じて声を上げたとも言われる。 大学院生のチョンさん(35)は「地下鉄でのセクハラ、夜道で感じた恐怖などを忘れて生きてきた。でも今回の事件を見て本当に怖いと思った」と話した。

イ・スンジュン、パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/744765.html 韓国語原文入力:2016-05-20 19:14
訳J.S(1424字)

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