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世界の失業者は来年2億人を超える

登録:2016-01-20 23:58 修正:2016-01-21 08:19
19日発表された国際労働機構の「世界雇用社会展望2016」//ハンギョレ新聞社

 国際労働機構(ILO)は19日(現地時間)、経済成長の鈍化傾向が続き来年には世界の失業者数が2億人を超えるだろうと見通した。 「2億人の失業者」は国際労働機構が関連統計を始めた以後、初めて出た数値だ。

 国際労働機構がこの日出した「世界雇用社会展望2016」によれば、昨年の世界の失業者数は一年前に比べて70万人増えた1億9710万人だ。 国際労働機構は失業者が今年230万人増加して、来年には110万人増加して計2億50万人に達すると予想した。 失業者が今年大幅に増えると見る根拠は昨年振るわなかった景気が時差を伴って労働市場に本格的な影響を与えるためだ。

 失業者の増加は中国、ブラジル、アラブ産油国などの新興市場国家と開発途上国家が主導すると予測された。 今年は新興市場国で240万人、開発途上国で50万人が増えて世界展望値を上回り、来年にも増加幅は減るが増加傾向(140万人、50万人)を続けるだろうというのが国際労働機構の診断だ。 中国の成長率下落と低油価にともなう商品輸出国の景気後退を反映した結果だ。 反面、先進国は米国の景気回復動向などにより今年60万人、来年80万人の失業者が減ると見られる。

 世界の失業率は昨年5.8%と集計され今年もこの水準を維持したが、来年には5.7%でやや低下すると分析された。 昨年3.7%(韓国統計庁集計は3.6%)を記録した韓国の失業率展望値は今年3.5%、来年は3.4%だ。

 国際労働機構は失業者の急増と共に、仕事の質の低下が「世界的に焦眉の課題」になっていると明らかにした。 実際“脆弱な仕事”の数は昨年15億個になり、雇用者数全体の46%にもなる。 特に新興市場国家で問題が一層深刻で、脆弱な仕事に従事する人がこれらの国で今後3年間に2500万人程度増えると展望された。 国際労働機構はこのような仕事の不安定問題を解決するために、社会的保護システムを再構築するなど雇用と経済政策の転換を急がなければならないと促した。

イ・ギョン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/727118.html 韓国語原文入力:2016-01-20 21:44
訳J.S(1020字)

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