一昨日、警察が対テロ訓練をして設置した構造物と訓練内容は、政府が龍山惨事を、進んでは私たちの社会の弱者をどのように見て対処するのかを改めて克明に見せた。訓練用建物の上に望楼を作っておいてクレーンにぶら下げたコンテナを通じて鎮圧する姿は誰が見ても龍山惨事の再現と言う外はない。望楼には ‘生存権保障’ という文字が書かれ ‘闘争’という横断幕まで掲げた。龍山惨事をはじめとして生存権保障を叫ぶ社会的弱者らの行動をテロと見なし無慈悲に統治するという政府の考えをこれ以上に生々しく見せることはできるだろうか。
警察は批判が出るとすぐに「龍山惨事を念頭に置いたのでは絶対にない」と否認した。だが、検察が龍山撤去民を捜査して彼らを都市テロ犯に追い込み、警察が追慕集会まで無慈悲に鎮圧してきた点などを考慮すれば全く信頼できない解明だ。むしろ内心を見つけられるや急いで覆おうとした印象が濃い。
龍山惨事の道義的責任を負って去る2月退いたキム・ソクキ前ソウル警察庁長官が以後、代表的政府系団体である韓国自由総連盟の副総裁に任命された事実が一歩遅れて明らかになったのもこういう流れの延長線上にある。連盟側は副総裁団を新しく構成し警察側の人を入れるのが良いという内部意見があり任命したと説明した。だが龍山惨事責任論議の中心人物が政権の影響が絶対的に作用する政府系団体の高位職に任命されたことは政権核心の意中が作用したと見なければならない。龍山鎮圧が法的にだけでなく道徳的にも正当だということをデモしようとする人事であるわけだ。
龍山惨事の遺族たちと汎国民対策委,民主党・民主労働党・創造韓国党・進歩新党など野4党は警察の龍山惨事再演対テロ訓練を‘龍山撤去民を2回殺すこと’と強力に批判し、チュ・サンヨン ソウル警察庁長官の罷免を要求した。イ大統領が最近始動をかけた庶民政治は、在来市場でおでんやポン菓子を買って食べることではなく、これらの問いにどんな答を出すかが最初の試金石になるだろう。
原文: 訳J.S