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[社説]正規職転換を横目でにらむおかしな政府

登録:2009-07-05 04:47
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/363855.html原文入力:2009-07-03午後07:39:19
世の中がすべて非正規職解雇大乱に包まれたようなわい曲報道が乱舞する中でも最近外食サービス専門業者のCJフードビルは厨房職などをしてきた契約職労働者280人を無期契約職に切り替えた。済州特別自治道も227人を無期契約職に切り替えたという。これら労働者は賃金と福祉恩恵などでは正規職より劣るが働き口安定という面では一息つくことになる。事業者側でも業務の連続性と効率性,生産性などに役立つとしてお互いメリットがあるということだ。

政府としては非正規職保護のためにこういう事例を広く知らしめようと努力することも一法だが現実は正反対だ。解雇大乱が浮き彫りになってこそ非正規職法猶予の正当性にはずみをつけると考える政府にとっては面白いはずがない。該当企業も自慢どころかむしろ政府に ‘睨まれないか’ 戦々恐々とする雰囲気だ。非正規職を正規職に切り替えながらも隠す企業が出てくるほどだ。ある企業関係者は「こういう事実が外に知らされても良いことがない。政府の立場と違うから激しい圧迫感を感じている」と訴えた。非正規職法を巡る現在の議論がどれほどわい曲されているかを生き生きと示す事例だ。

現在、足止めをくっている正規職転換支援追加予算問題も同じだ。政府が心から非正規職の解雇事態に残念さを感じているならば、一日も早くこの予算を解き一人でも多くの解雇を防ごうと努力するのが正しい。非正規職法改定案通過という但し書き条項をつけて国会交渉のテコとして活用すること自体が非正規職保護とはかけ離れた姿だ。その上、論理的に確かめてみても非正規職法適用時期を猶予する改定案が通過されてしまったら、この予算の効用性は大きく下がる。正規職転換の義務が解除された状況で、あえて政府支援金を受けようと思う企業は多くないはずだからだ。

イ・ヨンヒ労働部長官は昨日、大企業人事部署長らとの懇談会の席でも非正規職労働者保護のための企業側の前向き措置を訴える発言は一言半句も発しなかった。むしろ「資質はそうだとして(非正規職労働者を2年後に)すぐに正規職として使うには企業の事情があるようだ”というなど、労働主務長官としての資質を疑わせる発言に終始した。彼が数日前の記者会見途中で涙をふいたことについて ‘ワニの涙’という皮肉が出てくるのも無理はない。

原文: 訳J.S