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「光復(解放)70年で最も成功した政策はハングル専用」

登録:2015-06-30 22:20 修正:2015-07-01 07:30
小学教科書 漢字併記反対国民運動本部のパク・ヨンギュ執行委員長(左)とノ・ミギョン執行委員(右) //ハンギョレ新聞社

 「今年は光復(解放)70周年だが、建国以来最も成功した政策の一つがハングル専用だ。 産業化と民主化もその恩恵に授かった。ところで任期が5年に過ぎない政権が、教育の百年大計を一瞬にして踏みにじろうとしている。 時代逆行的な政策で国力を消耗させてはならない」

 今日(7月1日)午前11時、ソウル光化門(クァンファムン)の世宗大王(セジョンデワン)銅像前で「初等教科書漢字併記反対国民運動本部」(以下、国民運動本部=常任代表イ・デロ国語文化運動実践協議会会長)が公式スタートする。国語団体と教育団体、父母団体、市民団体、全国公務員労組など55団体が参加する国民運動本部は、この日から初等教科書漢字併記反対1千万署名運動を始める。

 パク・ヨンギュ執行委員長(53、写真左、高麗大韓国史研究所研究教授)は30日、「私たちは漢字教育自体に反対するのではなく、来る9月の改正教育課程確定時に発表されると見られる小学校教科書漢字併記政策に反対する」と話した。

 彼は昨年9月、教育部が「2015初・中等学校教育課程総論」を発表した際に、小学校の教科書に漢字併記を拡大し適当な漢字の数を提示すると明らかにした事実を指摘して、「政府がこれを強行するならば政権審判運動を行い必ず撤回させる」と話した。 彼は「漢字能力検定試験を主管し途方もない金儲けをしている漢字併記主張団体の要求を教育部が受け入れた結果」と批判した。

 パク委員長は「教科書はハングルだけで書いても充分だということがこれまでのハングル専用で立証された」とし「二つの文字を混ぜて書いている国は日本しかない。英語や中国語の文章に二重文字を使っているか。漢字を書かなくとも良い韓国語の文を、漢字を混ぜて書いて文字生活が可能になる日本語式に変えようということか。大学教材からも消えた漢字を小学校の教科書に復活させるというのは話になるか?」と反問した。 彼は「1970年に朴正煕政権で初等教科書漢字を廃棄した後、45年間の小学校教育に何の問題もなかった」とも話した。

 ノ・ミギョン執行委員(50、写真右、全教組初等委員長)は「李明博政府の英語没入教育導入で、英語の授業時間が増えて英語の私教育熱風も吹き、ハングル教育がすでに甚大な支障を受けているのに、小学校の教科書に漢字4~5百字を併記すれば当然に子供たちや教師の授業負担が増えて、漢字私教育旋風も吹くことになるだろう」と指摘した。 27年間、慶尚北道地域の小学校教師として一線で子供たちを教えてきたノ教師は「すでに農漁村地域の小学校の40~50%が多文化状態で、韓国語の学習も難しくなっているフィリピン、ベトナム、中国・朝鮮族出身家庭の子供たちに漢字教育までさせることは不合理なだけでなく反教育的」と付け加えた。

 国民運動本部は外国語の一つとしての漢字・漢文教育に反対しておらず、正規教科として編成されたも必須ではなく、中途半端になっている中学・高校の漢文教科を先ずまともに施行することを要求した。

文・写真 ハン・スンドン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/698241.html 韓国語原文入力:2015-06-30 19:15
訳J.S(1539字)

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