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日本政府が米日防衛指針から「周辺事態」削除の方針

登録:2014-10-01 21:21 修正:2014-10-02 07:17
2013年10月14日、日本の海上自衛隊が護衛艦くらま(左)を先頭に東京の南海上で戦闘態勢を点検する観艦式を行っている。 東京/APニューシス

 日本政府が今年末を目標に改正作業を進めている米日防衛協力指針(ガイドライン)から“周辺事態”という概念を削除する方針を定めたことが分かった。 日本の『毎日新聞』は1日、複数の日本政府関係者の話を引用して、現在米日間で改正議論が進行中の防衛協力指針から日本政府がこの概念を削除し、米国に対する支援の範囲を広げられる新しい法を制定する方針を固めたと報道した。

 1997年に改訂された現行の米日防衛協力指針は、日本周辺の安保状況を“平時”、朝鮮半島と台湾の有事事態を意味する“周辺事態”、日本が攻撃を受けている“日本有事事態”の3段階に分け、それぞれの場合に米日がどのような役割を受け持つべきか定めている。 これに対し、韓米の場合には戦時作戦権を米国が保有しているため作戦計画があるだけで、こうしたガイドラインは別に作っていない。

 米日防衛協力指針から周辺事態という制約が消えれば、今後自衛隊の作戦範囲が大きく拡大するのはもちろん、役割にも意味深い変化が起きるものと見られる。 これまで日本は米国などの同盟国が攻撃を受ければ自衛隊が介入するという「集団的自衛権」の議論を進めてきており、「これは地理的制約を受けない概念」と強調してきた。 すなわち、日本政府が「日本の平和と安全に重要な影響を与える場合」と判断すれば、自衛隊が日本周辺を越えて中東など世界各地に出動し武力を行使できるという論理だ。 このような日本国内での議論過程を考えると、米日防衛協力指針から周辺事態規定が消えるということは別の見方をすれば当然の論理的帰結と解釈される。

 同紙は、これに伴い日本政府が「現行の周辺事態法(1999年立法)を廃止し、全世界を範囲として対米支援新法を制定することも検討している」と伝えた。 これを通じて日本政府は「武器と弾薬の提供」、「発進準備中の戦闘機などに対する給油」など、周辺事態法が禁止している支援も許容する方針だ。 しかし、これは日本がウクライナ事態、米国のシリア・イラク爆撃など自国が願わない米国の海外紛争に巻き込まれて行く危険が高まることを意味するため、今後の立法過程で相当な国内的反発が続く展望だ。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/657866.html 韓国語原文入力:2014/10/01 19:56
訳J.S(1121字)

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