与野党がセウォル号事故(4月16日)から167日後の9月30日、セウォル号特別法に電撃合意した。 しかしセウォル号事故家族対策委員会は与野党合意案を拒否すると明らかにした。
与野党の合意案は、与野党が合意して推薦した4人の特別検事候補の中から2人を特別検事推薦委員会が最終候補者として決めることをセウォル号特別法に盛り込むことにする方案だ。 イ・ワング セヌリ党院内代表とパク・ヨンソン新政治民主連合院内代表はこの日午前と午後にチョン・ミョンソン セウォル号家族対策委員会委員長を含めた“3者会合”と与野党政策委議長・院内首席副代表を出席させた“3+3会合”を相次いで開き、こうした内容で合意した。
ただし、与野党はこの日合意したセウォル号特別法を直ちに国会本会議に上げることはせず、別のセウォル号後続法案である政府組織法とユ・ビョンオン法(犯罪収益隠匿規制処罰法)の与野党合意案を用意し、今月末までに3つの法案を一括処理することにした。 セウォル号特別法の合意により野党がこの日本会議に出席し、今月7日から27日まで国政監査を実施することにし、定期国会は一か月ぶりに正常軌道に戻った。
合意案の核心内容は8月19日の2次合意案(与党持分の特別検事推薦委員2人を野党と遺族の事前同意を得て与党が推薦する)をそのまま認めるものの、与野党合意で4人の特検候補群を推薦する条項を追加することだ。 2次合意案に比べて、遺族たちが信頼できる特別検事候補が選ばれる余地を増やしたわけだ。 しかし、セウォル号家族対策委はこの日の与野党合意案に対して、4人の特別検事候補群の推薦過程から遺族たちの参加が排除されたことを問題視して、「与野党合意案を拒否する」と明らかにしたため、今後論議が予想される。 遺族たちが直接特別検事候補群の選定に関与するこの法案は、セヌリ党の反対でこの日の交渉過程から排除されたと見られる。 これに伴い、遺族参加の有無は後に議論することにし、ひとまず与野党が合意に至ったわけだ。 与野党はこれと共に、特検候補群を推薦する際に政治的中立性の保障が難しい人物は排除することにした。
セヌリ党はセウォル号特別法に合意する代わりに、海洋警察庁の解体と国家安全処・社会副総理新設などを主な内容とする政府組織法改正案とユ・ビョンオン法をセウォル号特別法と一括処理する方案を貫徹させた。 イ院内代表は「(政府組織法改正案の処理が遅れたために)相当期間にわたって海洋警察の機能に問題があり、ユ・ビョンオン法はセウォル号遺族の賠償・補償問題と関連があるため早く処理してこそ財産還収問題が解決される」と、一括処理を要求する理由を説明した。
新政治民主連合は、セウォル号特別法妥結直後に国会登院を決め、この日の本会議は与野党が共に参加した中で開かれ、85の法案など計90の案件を処理した。
一方、セウォル号事故家族対策委は、与野党合意後に国会本館前で記者会見を行い、「最終的に出てきた内容を見ると、家族を完全に排除して逆に野党がさらに一歩特別検事の中立性を害するこのような結果を持たらしたと判断する」として「結論的に合意案に対して私たちは受け入れられないということをこの場で申し上げる」と明らかにした。
家族対策委はこの日午後10時、京畿道安山(アンサン)の合同焼香所前で記者会見を行い、与野党合意案に対する遺族側の立場を繰り返し明らかにする予定だ。