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韓国軍サイバー司令部がネットで政権寄りの心理作戦

登録:2014-08-20 00:48 修正:2014-08-20 07:50
ペク・ナクチョン国防部調査本部長が19日午前、ソウル龍山区(ヨンサング)の国防部ブリーフィングルームで国軍サイバー司令部による「コメント疑惑事件」の捜査結果を発表している。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

政治介入などの疑いで21人を立件

 韓国国防部調査本部が19日に出したサイバー司令部による「政治コメント」最終捜査結果を見ると、サイバー司令部の心理戦団要員らが広範囲に政治に介入する文をインターネットなどサイバー空間上に上げていたことが軍捜査当局によって具体的に確認された。 これはサイバー司令部が創立された2010年1月11日からサイバー司令部の政治介入が明らかになった昨年10月15日までに勤めていたすべての心理戦団要員と関連インターネットID、IPアドレス、コンピュータ、サーバー、Eメール、通話内訳などを調査した結果だ。

 調査本部による調査の結果、サイバー司令部はこの間、インターネットに合計78万7200件の文を掲示し、このうち特定政党や特定政治家を批判したり支持した文は0.9%の7100件に達したことが分かった。 また、政党や政治家を特定して直接批判したり擁護してはいないものの、見方によっては政治に介入したに分類されるものも約5万件に及ぶことが分かった。 これはサイバー司令部要員が公務員法に規定された政治的中立義務に随時違反していたことを示している。

 調査本部は議論になったヨン・チェウク、オク・トギョン元サイバー司令官を「政治関与特殊ほう助」の疑いで立件した。 両前職司令官は、イ・テハ元心理戦団長から一部政治的表現が含まれた活動に対して報告を受けていながら何の措置も取らなかった疑いを受けている。 調査本部関係者は「ヨン元司令官らが、報告を受けていながら中断させずに心理戦団要員がいくら政治的表現を書いても問題にならないと認識させる結果を生んだ」と話した。 ヨン元司令官らは、これに対して「政治介入の有無を認識できなかった」と容疑を否認しているという。

 サイバー司令部の政治コメント活動を実務的に主導したイ元心理戦団長は、国防と関連のない政治事案に対してもコメントを作成し、要員に参考にするよう指示した。 また、特定の政治家に言及して対応しろという指針を下し、「対応作戦時、政治的表現も躊躇するな」と督励した。 イ元心理戦団長は現在、政治介入と証拠隠滅などの疑いで裁判が続いている。 調査本部関係者は「他の要員はほとんどがイ元団長の指示により正常な業務の一環としてコメントをした」と断じ、「これら要員は政治活動で違法な行為という認識はなかったと調査された」と話した。

 また、調査本部はイ元団長の指示を受けて作戦の論理開発、伝播、報告書作成などに主導的役割を遂行した心理戦団配下の担当官と作戦総括担当者など幹部級7人を政治介入の疑いで立件した。 反面、彼等の指示により単純にコメント活動だけをした要員については立件を猶予した。 ただし、イ元団長の指示とは関係なく、個人の政治指向に基づき政治的コメントを書いた要員4人については政治介入の疑いで立件した。 また、昨年10月に統合進歩党が告発した要員5人についても刑事立件したと調査本部が明らかにした。 調査本部はこの他に、イ元団長の指示でサーバーを削除した1人については証拠隠滅、公文書を偽造した1人は虚偽公文書作成の疑いで刑事立件した。 調査本部関係者は「刑事立件の対象者が中間調査結果発表時の10人から21人に増えた」ことを明らかにし、「刑事立件の要件を単純に50件以上のコメントを載せた要員という基準から、どの程度主導的に活動したかに変えて処罰対象が調整された」と話した。

パク・ビョンス先任記者

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/651922.html 韓国語原文入力:2014/08/19 22:27
訳J.S(1698字)

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