チェ地検長の辞表を即刻受理した最高検察庁
キム・ジンテ総長にも火の粉が飛ぶか戦々恐々
ユ氏遺体について40日間気がつかなかった警察首脳部にも辞退圧迫
チェ・ジェギョン(52)仁川(インチョン)地検長がユ・ビョンオン(73)前セモグループ会長検挙失敗の責任を負って24日電撃辞退した。 チェ地検長の辞表はこの日直ちに受理された。
チェ地検長はユ氏が全羅南道(チョルラナムド)順天(スンチョン)の‘森の中の追憶’別荘の秘密空間に身を隠していたという事実を公開した23日の対言論ブリーフィング後、キム・ジンテ検察総長に電話で辞意を明らかにし、朝に最高検察庁に辞表を提出した。 チェ地検長は検察の内部通信網‘イプロス’に‘検察を去るに当たって’という文を載せて「捜査過程に誤りがあったとすれば、ひたすら指揮官である自分の責任」とし「私の業と不徳が検察に負担を与えたようで申し訳なく胸が痛いが、困難な時期に自分一人が逃げるようで申し訳ないことこの上ない」と明らかにした。
だが、チェ地検長の辞退で‘検察首脳部責任論’が沈静化するかは未知数だ。 ユ氏一家に対する捜査は、押収捜索途中に昼寝をした捜査官ら、キム・ギチュン秘書室長非難横断幕撤去勧奨電話など雑音が絶えなかった。 検察・警察に軍まで‘公権力総動員令’を下した検挙作戦が空しく幕を下ろしただけに、一線検事長次元で責任を取れる問題ではないとの意見もある。
最高検察庁はその‘飛び火’がキム・ジンテ総長に飛ばないかを心配している様子だ。 ある最高検察庁幹部は「それぞれが独立した検察庁で進行された捜査に、総長がいちいち責任を負えというのは理屈に合わない」としながら「しかも、まだセウォル号惨事責任者に対する捜査が終わっていない状況で検察組織全体の首長が更迭されでもすれば検察捜査の正当性を傷つけかねない」と話した。 別の検察幹部は「チェ・ジェギョン検事長だけでは責任を負い切れないというならば、その時は政務職である法務部長官に責任を問うのが正しい」として「今の状況で検察組織を揺さぶることは、残ったユ・テギュン氏の検挙と責任財産回収の全てを揺さぶるようなもの」と話した。
ユ氏の遺体に対して40日間身元把握すらできなかった警察首脳部に向けた辞退圧迫も強まっている。 しかしイ・ソンハン警察庁長官はこの日国会で「辞退するつもりはない」と釘を刺した。 ウ・ヒョンホ順天(スンチョン)警察署長とチョン・スンド全南(チョンナム)警察庁長官を職位解除する線で事態を整理するという意味だ。 去る22日、大統領府に呼ばれて叱責を受けたこととは別に、去就と関連しては‘交通整理’を終えたのではないかとの解釈も出ている。
警察組織内部の観測は交錯している。 ある警察庁幹部は「まだ捜査が進行中なので警察首長を交替するのは事件の解決と関連者検挙に役立たない」と話した。 反面、別の関係者は「事態がこのようになっても、警察庁長が最後まで席を守れるかは疑問だ。 順天警察署長と全南警察庁長より警察庁長が先に責任を取って退くのが適当だという声も少なくない」と伝えた。 ユ前会長の死因究明と長男テギュン氏をはじめとする核心助力者の検挙が終えられ次第、警察庁長の去就問題が再論される可能性も残っている。
ノ・ヒョンウン、ソン・ホギュン記者、仁川/キム・ヨンファン記者 goloke@hani.co.kr