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後任もいないのに文化体育観光部長官を免職…大統領府と頻繁な摩擦のせい?

登録:2014-07-18 01:42 修正:2014-07-18 08:13
ユ・ジンリョン文化体育観光部長官. キム・ジョンヒョ記者 hyopd@hani.co.kr

朴大統領 自ら国政空白を招来
「ユ長官、普段から大統領に直言」

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が17日、ソ・ナムス教育部長官とユ・ジンリョン文化体育観光部長官の免職を裁可した。 後任長官が確定していない状況で大統領が現職長官に免職を通知するのは極めて異例だ。 2期内閣の人選に3ヶ月を費やした朴大統領が、今度は自ら国政空白を招いてまでも現職長官を免職処分する理由は容易に納得しがたい。 内閣に人を起用することも、用いた人を送り出すことも、円滑でないためだ。

 ミン・ギョンウク大統領府報道官はこれと関連して「先月の改閣発表の時(該当長官たちが)すでに辞表を提出しており、予定された手続きを進めただけで他意はない」と話した。 大統領府関係者は「閣僚会議の席で会えば互いにぎこちなく、退く長官が国会で答弁することも適切でないと判断した」とし「キム・ギチュン秘書室長が該当長官たちに電話で免職の事実を伝えた」と明らかにした。

 だが、退く長官であっても後任者が確定するまでは席を守るのが慣例であった。 朴大統領は去る4月、チョン・ホンウォン総理の辞退発表以後「(後任者を任命するまで)国政の空白を防ぐために総理職を続けてほしい」として、自ら‘業務空白に対する憂慮’を明らかにした経緯があり、キム・クァンジン国防長官は大統領府国家安保室長の発令を受けた後も、後任のハン・ミング長官が就任するまで国家安保室長と国防部長官を兼職した。 また、チェ・ギョンファン経済副総理 兼 企画財政部長官など後任長官5人を任命する際には、任命事実を翌日になって公開した一方で、免職事実は当日速かに公開した点も釈然としない。

 これと関連して官界では、2期内閣がスタートする時点で大統領府と頻繁な摩擦を起こしたユ・ジンリョン文化体育観光部長官を排除するためではないかという解釈が出ている。 この日午前に退任式を行ったソ・ナムス教育部長官とは違い、ユ長官は退任式さえ行わずに去った。 文化体育観光部内部では、ユ長官がセウォル号惨事後の閣僚会議で‘内閣総辞職’を提案するなど、朴大統領を不快にする発言をたびたびしたことが今回の免職理由という噂が多い。 閣僚会議に参加したある要人は「大統領の言葉に対してユ長官が同意しない意見を出して、大統領が再び元々の趣旨の話を繰り返すことがあった」と伝えた。 ほとんどの長官たちが朴大統領の言葉に文句を付けないので、ユ長官の態度はより一層目立って見えたということだ。

 また、ユ長官が傘下の局室長・機関長の人事が遅らされるなど、長官の人事権が制約されているという不満を公・私席でしばしばしていたことが更迭の理由という観測もある。 これまで大統領府が局長級人事まで左右して、長官たちが人事を行えないという話は何度も議論されてきた。

 文化界と学界の一部では、セウォル号惨事の後に大統領府が推進させた国民意識改革時局講演会をユ長官が拒否したことが直接の契機になったという説も提起されたことがある。

 文化体育観光部は‘セウォル号惨事’と直接的な関連のない部署であり、ユ長官も特別なミスが明らかになったことは無いのに、去る6月末の交替対象に含まれた。 彼は当時<ハンギョレ>との通話で「(大統領府が私を)ストレスに感じたかも知れない。 (だが)私は自由のための第一歩だと考えた」と話した。

 一方、大統領府はこの日2期内閣のスタートを明らかにし、不良人事に対する問責には言及がなく、長官候補者落馬過程についても責任を問うことはなかった。 ミン・ギョンウク大統領府報道官は、私生活問題の公開を控えて突然辞退したチョン・ソングン候補者と関連して「チョン候補者に対して野党と与党、聴聞委員たちが(大統領府に)意見を伝達してきた。 秘書室長が全て聞いて、大統領がすぐに判断できるよう報告を上げた結果」と話した。 与野党の反対にも関わらず朴大統領が任命を強行しようとしたことに対する説明はせずに、あたかも秘書室長がきちんと報告して、朴大統領が世論を受け入れたかのように説明したわけだ。 朴大統領が当初チョン候補者の任命を強行しようとしたのではないかという指摘に対して、ミン報道官は「(提起された疑惑に)時差があった」として、明確な返答を避けた。

ソク・ジンファン、ノ・ヒョンソク記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/647477.html 韓国語原文入力:2014/07/17 22:23
訳J.S(1984字)

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