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[旅客船沈没 大惨事]セウォル号惨事‘海洋水産部マフィア’責任論

登録:2014-04-22 21:47 修正:2014-04-23 06:45
海洋水産部

 旅客船セウォル号の沈没事件が途方もない人命被害につながり、いわゆる‘海洋水産部マフィア’が被害を拡大したという指摘が出ている。 船舶の運航を指導・監督したり等級を付ける機関を、海洋水産部の前職官僚が掌握しており、政府の船舶安全管理機能がまともに作動しなかったということだ。

 海洋水産部の前職官僚が掌握した代表的な機関は、1962年にスタートした海運組合だ。 海運組合はこれまで12人の理事長の内、10人が海洋水産部高位官僚出身であるほど海洋水産部と緊密だ。 1977年からは38年にわたり前職官僚が理事長を受け持っている。 昨年9月に就任したチュ・ソンホ理事長も海洋水産部が統合されていた旧国土海洋部2次官出身だ。チュ理事長の下にいる3人の本部長の内、ハン・ホンギョ経営本部長とキム・サンチョル安全本部長もそれぞれ海洋水産部と海洋警察庁の高位幹部出身だ。

 海運組合は内航旅客船の安全運航に関する指導・監督の責任を負っている。 海運組合は2100社の船会社を代表する利益団体であるが、ここで採用した船舶運航管理者が旅客船の運航管理規定の履行や救命装備・消化設備準備、搭乗人員、貨物などを点検することになっている。 船会社の利益団体である海運組合が採用した運航管理者が、船舶の安全運航を点検することは適切でないとの指摘が出ている。

 船舶に等級を付ける‘船級’機関でもこうした‘海洋水産部マフィア’問題が深刻だ。 非営利の船舶検査機関である韓国船級の歴代会長と理事長12人の内、8人が海洋水産部や関連政府機関の官僚出身だ。 特に1980年クォン・ソンギ 7代会長から2013年のオ・ゴンギュン 20代会長までの33年間、海洋水産部官僚らが会長を受け持ってきた。韓国船級よりやや小規模の船舶を検査する船舶安全技術公団のプ・ウォンチャン現理事長もまた国土海洋部出身だ。

 今回沈没したセウォル号は、今年2月に韓国船級が実施した検査に通過した。現在、前職セウォル号乗務員が 「セウォル号の安全に構造的問題点があった」と証言しているので、韓国船級の検査が適正になされたのかについて強い疑問が提起されている状況だ。

 例えば、事故当時46隻の内で1隻だけが海面に下ろされたことが分かった救命イカダについて、韓国船級は44隻を‘正常’と判定したと言う。 救命イカダが展開されなかった理由に対しては調査が必要だが、もし多数の救命イカダが実際には‘正常’ではなかったとすれば、韓国船級は不良検査の責任を避け難いと予想される。

世宗(セジョン)/キム・キュウォン記者 che@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/634122.html 韓国語原文入力:2014/04/22 20:32
訳J.S(1259字)

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