本文に移動

相次ぐ証拠ねつ造疑惑… 「国家情報院 対共捜査権 移管」 の声 高まる

登録:2014-02-16 23:37 修正:2014-09-05 17:18
国会法制司法委員会委員であるソ・ヨンギョ民主党議員(中)が16日午前、パク・ヨンソン法司委員長(右),チョン・ヘチョル議員と共に国会政論館で‘ソウル市公務員スパイ事件’被告人の控訴審裁判過程で検察が提出した証拠資料の問題について説明している。 キム・ギョンホ記者 jijae@hani.co.kr

 国家情報院が脱北華僑出身ユ・ウソン氏のスパイ容疑を立証するために、中国政府の公文書を偽造した事実が控訴審裁判で明らかになる中で、国家情報院の‘密室対共捜査’方式を見直さなければならないという指摘が再び力を増している。

 国家情報院は去る14日、解明資料を出して "該当内容は中国 瀋陽領事館を通じて入手したもので事実と符合する。今後の裁判過程でユ氏の北韓出入境の内容が事実であることを詳しく立証する」と明らかにした。 公文書偽造に対する解明はせず‘内容自体は事実’と強弁だけをしたわけだ。 これに対して16日、国家情報院関係者は「(証拠として提出した)内容はわが方で確信しているが、中国側が記録が偽造と言うので、その部分は裁判過程で立証する」と話した。

 しかし、国家情報院がスパイ疑惑を立証すると言いながら、外国政府の公文書を偽造して、検察がこれを根拠に公訴を維持したという疑いは‘国家情報院捜査-検察指揮’という対共捜査の基本構造に根源的不信を招いたという点で波紋が大きくなる展望だ。 国会国家情報院改革特別委野党幹事であるムン・ビョンホ民主党議員は「先進国の情報機関は、情報収集機能だけを担当する。捜査機能まで保有すれば、収集された情報をねつ造または隠蔽し、歪曲捜査を行いかねないため」とし、国家情報院の捜査権移管を主張した。 民主党はすでに国家情報院の捜査権を検察・警察などに渡し、国家情報院の情報・保安業務に対する企画調整権も国家安全保障会議(NSC)に移管する内容等を含んだ国家情報院法改正案を発議してある状態だ。

 公安事件を巡って協力関係を構築している国家情報院と検察公安部の間に、きちんとした牽制・統制機能が作動し難いという事実が再び確認されたことにより、国会議論のテーブルから完全に除外されるかに見えた対共捜査権移管問題が10日しか残っていない国家情報院改革特別委の核心争点に浮上することになった。 この間、対共捜査権の廃止・移管要求を握りつぶしてきたセヌリ党は、今回の事態で困り果てている表情だ。 国家情報院改革特別委委員であるハム・ジンギュ セヌリ党スポークスマンは、<ハンギョレ>との通話で「国家情報院に関連したことなら特別委で議論することもできるが、現在は(偽造の有無に対する)事実確認が先になされなければならない」と話した。

 ‘国家情報院捜査-検察指揮’公安事件で、ねつ造疑惑が提起されたことは初めてではない。 17日に1審宣告が出てくる統合進歩党イ・ソクキ議員内乱陰謀事件裁判過程でも国家情報院が証拠として提示したROの集いの録音記録の多くの箇所でねつ造が行われたという疑いが提起された経緯がある。 国家情報院が1審で無罪が出た公安事件を覆すために積極的に証拠ねつ造に及んだという疑いを巡って、ナム・ジェジュン国家情報院長体制がスタートした後に現れた‘変化’という指摘も出ている。 実際の逸脱行為が明らかになり、改革対象に指定されればしばらく‘自粛’した過去の国家情報院の姿はこの頃は見られない。 国家情報院情報官(IO)の不法情報収集が議論になっている状況で、情報官は堂々とチェ・ドンウク前検察総長の婚外子関連個人情報、イ・ジェミョン京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)市長の噂などを漁って通った事実が明らかになりもした。

キム・ナムイル、ソン・ホジン記者 namfic@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/624431.html 韓国語原文入力:2014/02/16 22:02
訳J.S(1785字)

関連記事