安哲秀(アン・チョルス)無所属議員が6・4地方選挙でソウル市長候補を立てる意向を繰り返し強調し、民主党所属のパク・ウォンスン ソウル市長との正面対決を予告している。 他の地域とは異なり、ソウル市長はパク市長を中心に民主党と‘安哲秀新党’の連帯が予想されてきた所であるため、地方選挙を控えて野党圏の算法が複雑になる状況だ。
12日、安議員の創党準備機構である '新しい政治推進委員会(新政推)' 関係者の話を総合すれば、安議員はソウル市長候補としてチャン・ハソン高麗(コリョ)大教授の出馬を秤にかけていると言う。 安議員のシンクタンクである政策ネットワーク‘明日’の所長を受け持っているチャン・ハソン教授は、<ハンギョレ>との通話で「安議員と色々な話をしている中で(ソウル市長出馬説の)話が出てきたが、公式的な提案はなかった。 自分は現実政治をしないという考えには変わりがない」と出馬説を否認した。
チャン教授は断ったが安議員は何度もチャン教授にソウル市長選挙への出馬を薦めたと言う。 チャン教授に対するソウル市長出馬勧誘は、それだけ安議員がソウル市長に‘重き’を置いていると分析される。 チャン教授は韓国財務学会会長、高麗大経営大学長、参与連帯経済民主化委員長を務めるなど、学界と市民社会で重要な役割を果たした重量感ある要人であるためだ。
ユン・ヨジュン新政推議長も9日<交通放送>ラジオ‘退勤時間イ・チョルヒです’に出演して「世の中で新しい政治をする目的で新党を作るのに、ソウル市長選挙に候補を立てなければ国民がどう思うか」と明らかにするなど、最近 「ソウル市長に候補を出す」意を強調している。 新政推関係者は「ユン議長の言われるとおり、ソウル市長に候補を出すことは変わりない考えだ」として 「まだ具体的に候補については議論していない」と伝えた。
結局、2011年に安議員がソウル市長選挙でパク・ウォンスン市長に候補職を譲ることにより結んだ政治的関係が今回の地方選挙で競争者に変わることになるのではないかという展望が出ている。 これに対してユン・ヨジュン議長は、最近言論とのインタビューで 「パク市長と安議員の関係は個人的関係であるだけで、公的には政治的立場が違う」と明らかにした。
また、新政推がソウル市長候補を出すのは、湖南(ホナム)地域で‘安哲秀新党’と競争し、ソウル市長など他地域では連帯を検討してきた民主党の地方選挙戦略にも影響を及ぼすものと見られる。
民主党内でも‘安哲秀新党’との地方選挙連帯問題に対する見解が交錯している。 チョン・ビョンホン院内代表は去る10日、記者たちとの昼食懇談会で「安議員がソウルで候補を出すということは、パク市長を落とすという意図」と明らかにした。 反面、パク・キチュン民主党事務総長は12日、記者懇談会で「政治工学的な連帯はもはや国民に感動を与えない」として「連帯なしで国民の評価を受けなければならない」という立場を見せた。
イ・スンジュン記者 gamja@hani.co.kr