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「特検はどこに消えたか」…“セヌリ-民主の合意”に批判相次ぐ

登録:2013-12-05 21:13 修正:2013-12-05 23:30
3日夜、国会議長接見室で与野党指導部が4者会談を終えた後、会談場を出て取材陣の質問に答えている。左からチェ・ギョンファン セヌリ党院内代表、キム・ハンギル民主党代表、ファン・ウヨ セヌリ党代表、チョン・ビョンホン民主党院内代表。ニューシス

 セヌリ党と民主党が去る3日夜、代表間の4者協議で「国家情報院改革特委」と「政治改革特委」を設置することで合意したが、「特検(訳注:特別検事…高位公職者の不正事件等で検察の公正性が期待できない場合に導入される独立的捜査機構)は議論を継続する」という線で縫合したことと関連して、批判が相次いでいる。民主党内からも“4者合意”内容を批判する声が出ている。

 「国家情報院と軍など、国家機関による選挙介入の真相究明および民主憲政秩序回復のための市民社会・宗教界連席会議」(連席会議)は4日「12・3セヌリ-民主両党の合意に対する立場」という声明を通じて「国家機関の大統領選介入に対する特検の推進は、国民的要求であると同時に、民主党の国民に対する厳粛な約束だった」 「民主党の“特検なき特別委員会受容”合意を国民に対する約束違反とみなし、これに反対する」ことを明確にした。

 連席会議は「民主党は11月12日に、正義党、無所属 安哲秀(アン・チョルス)議員及び市民社会・宗教界連席会議などとともに<国家情報院と軍など国家機関による選挙介入の真相糾明および民主憲政秩序回復のための各界連席会議>を構成した」 「12・3両党合意はこの<各界連席会議>を通して民主党が国民に明らかにした“特検推進”の約束に違反したのみならず、<各界連席会議>の存在の意味を自ら否定したもの」と批判した。連席会議はさらに「国家機関の大統領選不法介入の特検による真実糾明は、政治圏が放棄すればそれで放棄されてしまうようなものではなく“国民の至上命令”であることを明らかにする」と強調した。

 先月26日、記者会見や声明を通じて「特別検事導入の受容は、与野党政界と朴槿恵(パク・クネ)大統領、皆を勝者にしてくれるだろう」として特検受容を求めた安哲秀(アン・チョルス)議員(無所属)サイドも「(特検と関連して)よくやったかどうかという民主党に対する評価はしない考えだ」と慎重な姿勢を見せながらも「大統領府とセヌリは、特検を早急に受け入れなければならない」として、“4者合意”が不十分だという点を遠回しに指摘した。

 チョン・ホソン正義党代表は4日<平和放送>(PBC)ラジオ番組「開かれた世界、今日! ソ・ジョンビンです」との電話インタビューで「何よりも特検が失踪してしまうのではないか、ひいては民主党が事実上、特検を放棄したのではないかという深刻な憂慮を持たざるを得ない」と述べた。彼はまた、国家情報院改革特委の構成に合意したことと関連しても「国家情報院改革特別委員会を構成して立法権を付与したことまでは評価できる」としながらも、「特委での捜査権問題や情報収集範囲などの核心的な問題、根本的な改革については、セヌリ党がただ時間稼ぎをするだけの可能性がそのまま残っている」と指摘した。

 統合進歩党のホン・ソンギュ スポークスマンも同日ブリーフィングで、「特検不可、特委受容は当初からセヌリ党の立場だった。 不正選挙疑惑に対する国民の深刻な憂慮と怒りを全く反映していない、セヌリ党の老獪な術数にまんまと乗せられた合意だ」として「予算案を人質にしたセヌリ党の脅しに屈服した民主党に対し、遺憾の意を表す」と述べた。

 一方、民主党は4日、議員総会を開いて「特検貫徹のための実質的努力と交渉を並行しなければならない」という条件をつけて国会正常化合意案を追認したが、交渉結果に対する不満の声も内部から出ている。 民主党のある若手議員は<ハンギョレ>に「朴槿恵大統領の謝罪と責任者処罰、特検の実施、国家情報院改革特委構成など4つを提案したが、3つはすべて失って一つ(国情院改革特委)だけもらってきた」 「特検を議論するとは言うが、誰がどのように議論するのか話も出ていないのではないか」と批判した。 朴智元(パク・チウォン)民主党議員もツイッターを通じて「合意は守られなければならないが、宗教界、市民団体、市民社会の元老たちとの協議も重要です」として、合意結果の不十分さを指摘した。国家情報院など国家機関の大統領選介入に対する特検を共通要求として各界連席会議を構成した名分自体が希釈される可能性もあるためだ。

オンラインニュースチーム

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/613920.html 韓国語原文入力:2013/12/04 18:06
訳A.K(2119字)

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