北が結局わが国政府の対話提案を拒否し、政府が開城(ケソン)工業団地から南側人員の撤収を決めたと表明して、開城工業団地入居企業家たちは“最悪の状況”へともつれにもつれていく局面に衝撃を受けた。 また、南北政府に対し、消耗な神経戦をおさめて“和解と協力”という開城工業団地の趣旨を再確認してほしいと一斉に声を上げた。
26日の政府の撤収決定発表後、開城工団企業協会会長団と一部の企業代表はソウル中区(チュング)の協会事務室で緊急会議に入った。 協会はこの日の夕方、報道資料を通じて「非常に衝撃的だ」という反応を明らかにした。 協会は「この10余年間、血の汗を流して今日の開城工業団地を培ってきた努力が中断され、惨憺たる思いだ。 今日の政府による残留人員帰還措置を衝撃的に受け止め、すべての入居企業の意見を総合した上で今後の立場を(政府に)伝達する」と明らかにした。
これに先立ってこの日昼、協会と中央(チュンアン)大学民族統一研究所などがソウル黒石洞(フクソクトン)中央(チュンアン)大のR&Dセンターで開いた「第4回開城工業団地フォーラム」では、入居企業家が極限対立に登りつめている南北当局に向かって糾弾の声を吐き出した。 開城工団入居企業<ホサンエース>のチョ・ドンス代表は「南北の信頼プロセスを語るとき最も重要なのが経済協力ではないか。 一番初めにできた開城工業団地がこんな状況なのに、何の信頼が積みあげられるか。 大切な資産である開城工業団地が消耗な争いでこんな状況になって実に残念だ」と話した。 <テファ燃料ポンプ>のユ・ドンオク代表も「入居決定の大きな理由は(価格)競争力確保とともに政治、軍事でない経済を通して韓半島の共同繁栄に寄与するという考えだった。 南北両当局がこのような意志をくじかないでほしい」と話した。
これまでの一連の事態だけですでに大きな打撃を被ったという訴えも続いた。 入居企業<緑色繊維>のパク・ヨンマン代表は「今朝20年余り続いてきた取引先から工団の操業中断にともなう被害について賠償しろとの内容証明を受取った。 再開されても失った信頼の回復が可能なのか心配だ」と話した。
前日の25日、政府の“重大措置”なる発表が出た後、一部企業は政府を相手に訴訟も辞さないと明らかにした。 この日、ある企業家は「他に方法がない。 たとえ政府が撤収措置を決定しても、私たちは最後まで踏みとどまる」と声を高めた。 企業らは同時に、直ちに企業の息の根が止まりそうな状況なだけに、運転資金確保など現実的な対策を要求しもした。
開城工業団地事態に関する政界と一部言論の誇張に対する批判も出てきた。 チョ・ドンス代表は「工業団地を守ると言って残った我々の職員を人質扱いするような議員の対政府質問などが誤って伝わって、北の敵対感ばかり大きくしている」と指摘した。<チャンジン アパレル>のチョン・フェソン部長は「言論の過剰反応と類推記事も状況を悪化させる要因だ」と言った。 この日で北側が開城工業団地への南側の進入を遮断して24日目に入る。
クォン・オソン記者 sage5th@hani.co.kr