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【社説】未来部長官候補者もよく分からない "創造経済"

登録:2013-04-04 20:21 修正:2013-04-05 08:29

 創造経済論は朴槿恵(パク・クネ)政府の核心国政哲学だ。 創造経済を先導していく部署として未来創造科学部も野心に満ちて新設した。 だが「創造経済とは具体的に何なのか」という質問に至ると、大統領府の誰一人としてスパッと説明できる人はいない。 「民間部門の創意性と自律的参加を基に科学技術と文化、産業を融合する新しいパラダイムに変えること」などといった抽象的で教科書的な説明が出てくるばかりだ。皮膚感覚で分かるように概念を説明する人も、具体的な戦略と実践方案を自信をもって語る人もいない。

 創造経済概念の曖昧性に対する指摘は他でもない与党であるセヌリ党から先ず噴出した。 先月30日に開かれた党・政府・大統領府の会議では国会の未来創造科学放送通信委員長と政務委員長など創造経済と直接関連した常任委員長でさえ「私も創造経済が何なのか分からない」「 私が分からなくてどうして国民を説得できるか。説明できない」などの苦言を吐き出した。 政府の政策を後押ししなければならない与党が大統領の核心的な国政哲学の概念さえ把握できずにいるのだから、国民は笑ったらいいのか泣いたらいいのか分からない状況だ。 政府組織改編案の交渉過程で野党に向かって「創造経済実現の足を引っ張っている」と正面から攻撃した。セヌリ党が今になって創造経済の概念が分からないと告白したのも一篇のコメディだ。 通夜にきて夜通し泣いてから朝になって誰が死んだのかと尋ねるようなものだ。

 チェ・ムンギ未来創造科学部長官候補者が創造経済を正確に把握しているのかどうかも疑問だ。 昨日開かれた国会の人事聴聞会でチェ候補者は、創造経済に対する相次ぐ質問に対し「これまでの追撃型経済を先導型経済に変貌させようということ」「科学技術と情報通信技術が異なる産業と融合するのに焦点を合わせ、新しく成長動力と働き口を作ること」等々の原論的答弁に終わった。 創造経済の牽引車の役割をするという未来創造科学部長官候補者がこの程度ならば、創造経済の将来は真に心配だ。

 ソ・ビョンス セヌリ党事務総長が創造経済の概念を巡る議論に対して「朴槿恵(パク・クネ)政府の国政運営哲学を傷つけようとする試み」と規定して出たことはより一層失笑を買う。 セヌリ党指導部が大統領へのこのような追従性発言なんぞに熱を上げているから、与党がいつまでも大統領府の挙手機(訳注:機械的に他人の指図に従って賛成の挙手をする人)の役割から抜け出すことができないのだ。 政府与党が今すべきことは、流れ雲をつかむような概念説明や枝葉末端的なアイディア提示ではない。 できるだけ早く創造経済の正確な概念、具体的な実践戦略と総合的な実行計画を明らかにすることを望む。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/580832.html 韓国語原文入力:2013/04/02 08:17
訳A.K(1247字)