去る7月の登場以後、話題を産んだ北韓 金正恩朝鮮労働党第1秘書の夫人リ・ソルチュ氏のファッションがシャネル風の1980年代スタイルという分析が出てきた。
去る16日、江原道(カンウォンド)束草市(ソクチョシ)のケンシントン ホテルで開かれた統一研究院の‘金正恩体制変動動向’討論会で発表者として出たソウル総合芸術専門学校チェ・ソンイム教授は「リ・ソルチュ氏のファッションは丸い襟と膝までのスカートを特徴とするシャネル風な場合が多い。 女性的ながらも古典的で知的な首脳夫人(ファーストレディー)スタイルを追求していると見られる」と明らかにした。
シャネル風、シャネル スタイルは20世紀初期のデザイナー シャネルによって導入されたもので膝までの短いスカートと襟のない丸首のジャケットなど自由で実用的なスタイルの女性ファッションを言う。 しかし20世紀始めに革新的だったシャネル スタイルは現在では単純で知的なスタイルの席を占めた。
リ氏の衣類は服地を中国など外国から輸入して北韓であつらえた服と見えるとチェ教授は分析した。 チェ教授は「リ氏の身なりが韓国の1980年代の服のように見えるが、その理由の一つは服地の質が良くないためのようだ」と話した。 デザインもやはりまだ洗練されていないとチェ教授は付け加えた。
しかし、リ氏のファッション スタイルには23才という若い年齢の影響もあらわれているとチェ教授は分析した。 チェ教授は「リ氏はシャネル風ながらも水玉模様や花柄ブローチ、リボンなど可愛くて女らしさを強調する装いを活用する。 彼女の年齢を知らせる内容」と明らかにした。
リ氏が名品を使っているという報道と関連してチェ教授は「装身具でモバード時計、ティファニーネックレス、クリスチャン ディオールのクラッチバッグなどを用いた姿を見たが、最高級の名品ではなく韓国女性たちも使っている程度の名品と見れば良い」と説明した。
チェ教授はファッション アイコンである首脳夫人(ファーストレディー)のファッション スタイルにいくつかの特徴があると説明した。 第一に高級ながらも強烈なイメージを消すために単純で中立的な色を使用、第二に自国ブランドとスタイルを好んで使用、第三に他国の首脳夫妻と会う時にあまり目立たない配慮などだった。
チェ教授は首脳夫人として歴史上最高のおしゃれな人としてジョン・ケネディ米国大統領の夫人ジャクリーン ケネディと、チャールズ皇太子の前夫人ダイアナを挙げた。 また、最近英国のウィリアム王子の夫人ケイト ミドゥルトン、ニコラ サルコジ フランス前大統領の夫人カーラ ブルーニ、バラク・オバマ大統領の夫人ミッシェル・オバマ等もファッション感覚が優れていると評価した。 ミドゥルトンは英国軍隊風の服と帽子、ブルーニはスタイルがくっきり出る華麗なスタイル、オバマは洗練されつつも実用的なスタイルを特徴に挙げた。
これら世界的ファッション アイコンらと比較した時、リ氏のスタイルはまだ未完成だが、リ氏がファッションの重要性を知っていて今後より良くなるだろうとチェ教授は予想した。 チェ教授は「リ氏の身なりを見れば同じ日でも行事の種類に応じて別の小道具を使っていることが分かる。 これはリ氏が自身のファッションを意識している証拠」と話した。
この席に参加したある北韓出身専門家は「北韓住民たちも韓国など外国映画やドラマを見ながら、ファッションを見る目が非常に高まった。 リ・ソルチュ氏のスタイルは北韓で許される水準を示しているのではないかと考える」と話した。 束草(ソクチョ)/キム・キュウォン記者 che@hani.co.kr