文在寅(ムン・ジェイン)・安哲秀(アン・チョルス)大統領候補が24日、政治改革議題を巡り本格的な論争を始めた。 まず‘国会議員定数縮小’が初めて主題になった。 両候補の政治改革論争に対する国民世論の推移が今後あるであろう単一化議論にも相当な影響を及ぼすものと見られる。
文候補は安候補の国会議員定数縮小など前日言及した政治刷新方案に対し‘実現可能性’問題を指摘した。 文候補は24日「国民と政界の同意を得られるか疑問」、「現実的方案が必要」などの発言で安候補提案の非現実性を訴えようとした。 これに対し安候補は‘国民の目の高さ’で正面から受けた。 安候補は 「国民と政界の考え方の途方もない乖離」に言及し 「政界から率先垂範する姿勢が絶対的に必要な時期」と語った。
今回の大統領選挙を‘古い勢力と未来価値の対決’構図に持っていこうとする安候補側は単一化対象に選ばれる文在寅候補と民主党を‘既得権に安住してきた古ぼけた政治勢力’に追い詰める必要があると判断しているようだ。 安候補のユ・ミニョン スポークスマンが国会議員定員縮小に対する民主党の批判を‘既得権の反発’と規定したのもこれと同じ脈絡と見られる。
安候補が提起した国会議員定数縮小、中央党廃止、国庫補助金縮小などは相当数の政治学者から「政治の縮小につながる恐れがある」という批判を受けた。 それでも‘国民の目の高さ’を挙げてこの問題を繰り返し提起するのは、それなりの綿密な戦略的判断に基づいたものと見られる。 安候補の提案も安候補個人だけの考えではない、キャンプである‘政治革新フォーラム’(代表 キム・ホギ延世(ヨンセ)大教授)が安候補に上げた方案だと伝えられた。 安候補がフォーラムの出した7つの方案の中から3つを選んで発表したとキャンプ関係者は伝えた。
ソン・ホチャン共同選挙対策本部長はこの日 「政治不信に便乗したのではなく国民の声をそのまま代弁した」とし「政治に第一歩を踏み出す安候補としては政界に対する不信問題を解決せずにはできることがない。 政界が先に革新し自ら既得権を投げ出す覚悟と決意から確認した後に(制度改革などに関する)具体的な議論ができる」と話した。 安候補キャンプのある中心人物は「候補単一化のように雲をつかむような話ではなく、具体的な政策で(文候補と)本格的にぶつかってみようということ」とし「特権放棄に関する部分の他に直接民主主義の強化についても次々と具体案を出す予定」と話し、安候補の政治刷新案攻勢が続くだろうと予告した。
文在寅候補側は安候補の政治改革案に逐一反論して討論提案で応じた。 文候補キャンプのチン・ソンジュン スポークスマンは「安哲秀候補側が文在寅候補の批判的意見を既得権固守のための反発として片付けることについて同意はできない」として「政党革新と政治刷新がなされなければならないということには基本的に同意するが、それがどんな方向、どんな内容で推進されるべきかは開かれた姿勢で責任をもって討論することが必要だ」と明らかにした。 文候補側は行き過ぎた神経戦に流れることを憂慮して公開的な言及を敬遠しているが、安候補が大統領候補になったのに依然として政界の外側からの入れ知恵どおりの立場を抜け出せずにいると評価する雰囲気だ。
両者が政治革新案を巡り鮮明性競争を行っている側面があるが‘安哲秀印の政治改革案’が具体的に発表されれば、積集合が少なくないだろうという観測が多い。 両者ともに有権者の投票結果と国会議席分布が一致せず、生じる代議機関の代表性問題に対する手術が必要と見ている。 国会議員定数問題に対して意見の差異が露出したが、まず比例代表議員を増やさなければならないということには共感が形成されている。 また、安候補が提起した国会と政党の既得権放棄、基礎議員政党公認廃止なども両者が共有する部分だ。 国庫補助金問題もやはり文候補側は政党の党員たちが出した党費に比例して国庫を支給する‘マッチング ファンド’方式を提案した経緯がある。
キム・ボヒョプ記者 bhkim@hani.co.kr