https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/531850.html原文入力:2012/05/08 19:22 (1358字)
李明博政府の‘実力者中の実力者’として君臨したパク・ヨンジュン前知識経済部次官がついに特定犯罪加重処罰法の斡旋収賄容疑で拘束された。パイシティ側から許認可の依頼として1億7000万ウォンのわいろを受けた疑惑を裁判所が認めた結果だ。
現政権の不正腐敗は巨大な鉱脈とも同じだ。李明博大統領の周辺の人物は全員黒い金のまとめ役だった。不正に対する警戒心も、公職者としての道徳的義務感もなかった。パク前次官は現政権がスタートした2008年初めに大統領室企画調整官として勤めた時も当時のカン・チョルウォン ソウル市広報企画官からパイシティ関連の業務の報告を受けたという。権力の私有化、国政の壟断は相当以前から始まっていたわけだ。
パク前次官の拘束は現政界の実力者が犯した不正腐敗に対する断罪の開始にすぎない。パイシティ事件だけでも黒い金の流れが果たしてパク前次官で止まったかも疑わしい。‘さらに上の人物’の関与の確認など今後検察が越えなければならない山は多い。パク前次官のこれまでの行跡を見れば、わいろの金額が単に1億7000万ウォン程度ですみそうにない。社員がせいぜい二人である小規模な種苗店を営む彼の兄の口座に数億ウォンの現金が数年間にかけて少しずつ入金されたという点も変な臭いがする。
権力移動に敏感な検察の面目は今回も遺憾なくあらわれた。権力の陽が真上に輝いている時はまともに捜査できないが、陽が西に傾くと遅ればせて宝刀を抜いた。それでも刃を抜かなかったことよりはましだ。遅ればせながら今回の機会にパク前次官の国政壟断と不正腐敗の実体を一点の疑いも残さずに明らかにすることを望む。
パク前次官はSLSのイ・ククチョル会長のロビー疑惑、アフリカのカメルーンのダイヤモンド鉱山開発に関連したCNK株価の操作事件、国務総理室の民間人への不法調査や証拠隠滅など、権力を利用した各種の不正事件の‘胴元’と目されてきた。 SLSのロビー疑惑だけでも検察はパク前次官に起訴猶予処分を下したが、日本での酒席接待疑惑などに対する彼の潔白主張が偽りだったことが明らかになっている。パク前次官が国務調整室次長の時に例のない大規模な民官高位級代表団を率いてカメルーンを訪問してダイヤモンドの交渉を行った事実なども改めて新しい角度から掘り下げて調べるべきだ。国政壟断の頂点である民間人不法査察事件の真相究明の重要性はもちろん言うまでもない。このような事件をきちんと暴けなければ、パク前次官の拘束は何の意味もないということを検察がまさしく認識することを望む。
原文: 訳T.W