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[社説]野党連帯の初心に帰れ

登録:2012-03-22 16:57
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/524549.html

原文入力:2012/03/21 19:20(1487字)
 野党圏候補単一化選挙戦過程で起きたイ・ジョンヒ統合進歩党共同代表側の‘世論調査操作行為’の波紋が手のほどこしようもなく広がっている。予備選の相手である民主統合党のキム・ヒチョル議員はイ代表の再選挙受け入れの提案を一蹴して候補辞退を要求している。これにシム・サンジョン、ノ・フェチャン、チョン・ホソン候補ら統合進歩党の看板候補に敗れた民主党候補らまで加勢して、統合進歩党の組織的な世論調査介入疑惑を訴えて、野党圏連帯は絶体絶命の危機に直面している。

 今回の事件は新しい政治を標ぼうする進歩政党が既成政界の旧態を踏襲したという点で有権者に強い失望と背信感を抱かせた。非保守の政党の原動力である道徳性と正直さにもぬぐいきれない傷を残した。たとえ世論調査を通した候補の統一方式に構造的な欠陥があるとしても、二次的な問題であるだけだ。非保守陣営の道徳性が見かけ倒れだったとして保守勢力のうす笑いのネタになってしまった点だけを見ても統合進歩党は返す言葉がないだろう。
 問題は今回の事件の余波が総選挙の全体像を揺るがすほど恐ろしいという点だ。民主党と統合進歩党が今のように解決方法を見出せないまま鋭く対立していると、総選挙の結果は火を見るより明らかだ。結局、両党は重大な分かれ目に立った。野党連帯の局面を壊して共倒れの道に進むのか、でなければ事態をうまくつくろってもう一度団結した形で総選挙に臨むのか。

まずイ・ジョンヒ代表は進歩政党はもとより、韓国政治の将来のためにいかなる選択が最も望ましいかを熟慮すれば良い。もちろん‘年齢をだまして世論調査に応じて下さい’と薦めた行為は選挙違反に該当せず、選挙戦の結果を覆すほど決定的ではないことは明らかだ。だが、政治には長い目と息が必要な時もある。今のこの場はつらく悔しくとも自分の身を捨てる度量の大きな決断が将来より大きな実を結ぶことがあることを知らなければならない。
 民主党側にも言いたいことがある。キム・ヒチョル議員は今回の事件が取りざたされる前にすでに予備選不服を宣言して無所属での出馬方針まで明らかにしていた。彼の再選挙拒否が、イ・ジョンヒ議員との対決に自信がないために持ち出された過度なけちつけに映る原因だ。民主党候補らがいっせいに今回の事件に便乗して予備選不服を宣言したことにも眉をひそめたくなる。事件を針小棒大に取り上げて政治的な巻き返しをはかろうとする卑怯な態度だ。
 両党が今のように尖鋭に対立した状況では中立的市民団体の人々で作られた野党候補統一の予備選管理委員会側に‘強制判断’してもらって、文句を言わずに従うのも一つの方法になりえる。だが、やはり最も重要なのは両党が目の前の小さい利益よりは野党連帯という大義に忠実になることだ。野党が力を合わせて現政権の失政を審判するように願う多くの有権者の期待に冷や水を浴びせないことを望む。
原文: 訳T.W