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[社説]ぞっとする原発の故障はもうたくさんだ

登録:2012-03-15 00:25
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/523293.html登録:2012.03.13 19:14(1056字)
 コリ原子力発電所1号機で外部電源の供給が中断される事故が先月起きたという。当時1号機の原子炉は整備のために停止した状態だったが使用後燃料保存庫と原子炉に冷却水が満たされて残熱除去のための設備は作動中だった。原子炉の温度は数千度に達するので残熱除去の設備が作動しないまま長時間過ぎれば炉心が溶ける重大事故につながりかねなかったという、ぞっとする状況が発生したのだ。  さらに原子力発電所を管理する韓国水力原子力は事故発生の事実を原子力安全委員会に報告さえしないまま任意で再稼働したという。1号機は先月4日から一か月間核燃料を交換して主な設備を点検したところだった。それでも発電所側は整備が終わった4日に再稼働に入り、原子力安全委員会は後日に報告を受けて安全点検のために再び原子力発電所の運転を停止させたのだ。原子力発電所運転を停止させなければならないほどの重大事故を、しかも安全点検期間にそのような形でいいかげんに処理したことはとうてい理解できない。韓水原側は12分後に事故が復旧して15分以内に処置されたケースに該当すると判断して報告しなかったというが、隠蔽の意図がなかったのか徹底的に明らかにしなければならない。
 原子力安全委によれば、1号機は保護系の電気のテストをしている間に外部電源供給が中断された。保護系の電気は発電機などに事故が発生した時に発電機を保護するために遮断機を動作させる装置だ。特にそのような場合に備えて用意されている非常ディーゼル発電機まで稼動しなかったというから冷却ポンプに電源が供給されずに大事故がおきた福島がひとごととは思えない。
 1号機は1978年に国内初めて商業運転を始めて2007年に30年の寿命を迎えたものの2017年6月まで稼動期間が延びた状態だ。年間平均事故発生回数が3.7件に達するほど故障が多くて容器が長い間中性子に露出して原子炉の健全性に対する疑問はつきない。韓水原は自動停止設備を施して海岸の防壁を補強するなど安全性を高めたというが枕元に原子力発電所を置く釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)の市民の不安は大きくならざるをえない。 半径30km内に何と322万人が生きている。寿命が終わった原子力発電所は一日も早く閉鎖するのが何よりだ。
原文: 訳T.W