https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/519723.html記事登録:2012/02/19 18:40(1268字)
"軍の精神戦力は戦場の勝敗を左右する要素です。大韓民国の体制を否定して軍統帥権者を誹謗する内容のアプリは軍の精神戦力を蝕みます。そのようなアプリを削除している指揮官の措置は適正と考えます。国軍は大韓民国を守る守護者であるためです。" キム・クァンジン国防部長官が17日、自身のツイッターを通じていわゆるナコムスなど‘従北アプリ’のスマートフォンからの削除を指示した軍指揮官の見方を再び庇った。7日の国会国防委答弁より一歩踏み出した‘挑発’だ。
キム長官は昨年5月2日に初めてツイッターを始めて、17日の問題のツイッターまで計74個のつぶやきを書き込んだ。昨日現在でフォロワー数は9100人余り、フォローイング数は1万600件余りだ。長官たちの中ではパワーツイッターリアンであるわけだ。 その間の内容は自身の動静やフォロワーの提言に対する反応が主であった。政治的論議がおきるようなツイッターは今回が初めてだ。彼がこの時点でなぜ問題のツイッターを発したかは分からないが、自身の考えをより多くの人に積極的に知らせるという意思だけは明らかなようだ。
国防部はキム長官のツイッターを信号弾として副士官以上の幹部に、北韓に追従したり軍統帥権者および政府を批判するアプリを自主的に削除するよう指針を下したという。言い方は副士官以上であっても垂直階級社会である軍の特性上、一般兵士まで対象になることは容易に察せられる。スマートフォンを強制的に検閲する行為は禁止することにしたと言うものの、いわば中・高等学校で突然カバン検査をするように思想検閲の旋風がまき起こる可能性が濃厚だ。
キム長官のこのような認識は、軍隊は‘政権の軍隊’ではなく‘国民の軍隊’という事実を忘れたものだ。ナコムスのような政府批判媒体に軍人を含む多くの市民が熱狂するのは何より現政権が間違っているためだ。政権が批判を受け止めようとせず、また、既存のマスコミが本来の役割を果たしていれば、キム長官が問題とするアプリを逆に設置しろといっても設置する軍人はいないだろう。本当に体制を否定して軍統帥権者を誹謗しており存在してはいけないアプリならば法律的な措置を通じて取り締まるべきだ。軍人だからとして政権に批判的な内容を聴くことも話すことも考えることもできないようにするのは民主主義に対する挑戦であり古くさい憲法蹂躙行為だ。
再びアプリを設置するのは削除することと同じようにたやすい。本当の原因をそのままにしていては問題は解決されない。キム長官は政権保護や政治介入に見えることは直ちに止めて、国民のための軍隊作りに専念することを望む。
原文: 訳T.W