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[社説]金と嘘で固めた‘道徳的完ぺき李政権’

登録:2012-02-10 00:00

原文入力:2012/02/09 19:15
 パク・ヒテ国会議長が昨日金の封筒騒動と関連して辞任した。1948年制憲議会以来4回目の国会議長の中途退任だ。李承晩(李承晩)、イ・ギブン、パク・ジュンギュ氏がそれぞれ初代大統領就任、4・19革命の後の除名、財産公開騒動から辞めたが、検察捜査の対象になって辞めたのはパク議長が初めてだ。議会史上最も不名誉であり恥ずかしいことだ。  パク議長は最初に問題が芽を出した時から辞めるまで稚拙で無責任だった。コ・スンドク ハンナラ党(現セヌリ党)議員が具体的な金入り封筒の受け渡しの情況を暴露したのに外交的欠礼を名分にして逃げるように外国訪問に出た。帰国しても辞任要求に知らんぷりで一貫した。ようやく金入り封筒を配った秘書が良心宣言をすると、それ以上踏ん張れずにスポークスマンを通じて5行の辞任の弁を表明して潜伏した。
 金入り封筒事件のもう一人の主役であるキム・ヒョジェ大統領府政務首席はより一層厚かましく、卑劣だ。彼はコ議員が金入り封筒事件の中心人物だと見られるとすぐに "彼とは一面識もない。話も一度も交わしたことがない" としらばくれた。しかしパク議長の前秘書であるコ氏は良心宣言で "本来責任のある方が自分が持つ権力と部下の犠牲だけで危機をまぬがれようとする姿を見て決断を下さないわけにはいかなかった" とキム首席にはむかった。
 国会議長と政務首席は政権を支える支柱のような要職だ。国会と政党関連業務について大統領を補佐することが主な業務である政務首席は、立法と関連して大統領の考えを国会に伝え、国会議長はこれを立法に反映させるのが通例だ。国家の百年大計を設計して国益と国民の福祉をはかる、このような職席を不正と無責任、嘘つきの‘選手’が担ってきたというから、いかに情けなくてみじめなことか。
李明博(李明博)大統領は今回の事件の責任から絶対に逃れられない。むしろこの事件の胴元ともいえる。大統領選挙戦の資金の残りが金入り封筒を配った際に使われたかについては検察が明らかにする問題だとしても、不道徳極まりない状態の二人を今の職務に抜てきしたのは李大統領自身だ。大統領選挙運動の時から6人元老会議のひとりとして参加したパク議長は18代国会議員選挙の公認から漏れたが、その後、李大統領の全幅の支援のもと院外党代表と梁山(ヤンサン)補欠選挙に出馬し、国会議長にまで駆け上がった。党代表選挙の座長だったキム・ヒョジェ議員は政務首席に抜擢された。
 李大統領は自身の政権を‘道徳的に完ぺきな政権’と規定したことがある。李大統領が話す道徳と完ぺきの基準はいったい何なのか訊ねたい。
原文:https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/518313.html  訳T.W