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[世相を読む]‘食い逃げ’ローンスターとその代理人/キム・ドンチュン

登録:2012-02-07 06:11

原文入力:2012/02/06 19:20(1757字)

←金東椿(キム・ドンチュン)聖公会(ソンゴンフェ)大社会科学部教授

当代最高エリートがもっともらしい論理と法を武器に
国家資産を投機資本に渡した

 米国系ファンド会社ローンスターは去る2003年、外換銀行の持分51%を買収した後、この間に4兆6000億ウォンの収益を上げて、ついに手を引いた。1000億の社会貢献約束もあいまいにし、莫大な収益に対する税金も払わずに外換銀行をハナ銀行に売り渡した。 4兆6000億ウォンは全国26万国公立大学生たちが3年間無償で大学に通える金額だ。国民の一人として本当に嘆かわしい。

 外換銀行引き受け資格の有無さえ疑わしいローンスターがどうして株価操作などの金融犯罪を犯し、従業員を無慈悲に解雇するなど社会的責任は全く果たさないまま徹底的に配当金を持ち去ることができたのだろうか? 2003年当時、外換銀行の売却があたかも金融先進化の道だとして持ち上げたマスコミや学者は、今日の韓国の金融システムに問題があり、私たちが外国資本に過度に排他的である必要はないという<ウォールストリート ジャーナル>の論説を再び繰り返している。彼らが言うように、これは果たして韓国金融システムの問題であろうか?

 1910年、日本は銃剣を突きつけながら朝鮮閣僚を威嚇し強制併合を成功させた。 イ・ワンヨンなど現地代理人はそれを文明化のための時代の大勢と語った。 2002年、ローンスターはキム&ジャンを前面に出して韓国の財政経済部と金融当局の最高位層に外換銀行引き受けのための全方向ロビーを繰り広げた。 彼らは外換銀行の売却を‘外資誘致’と表現した。 朝鮮王朝は紙一枚の署名で日本に渡したが、国民の血と汗で作った外換銀行は正体不明のファックス1枚でローンスターに渡された。 朝鮮の閣僚は‘国の力がなくて自ら文明開化ができない’という名分の下に国を売り払ったが、2003年ローンスターの現地代理人、キム&ジャン、金融監督委、外換銀行頭取、財政経済部最高位層役人たちと保守言論は完全な銀行を不良銀行と判定し、‘外資誘致’をしなければまもなく滅びると脅迫し、金融先進化というもっともらしい名分の下に上から旋風を起こし、下からは秘密裏に会合してあたかも軍事作戦をするように外換銀行を売った。

 かつて朝鮮の閣僚は日本の銃剣が恐ろしくて屈服したが、今日の国内代理人は自ら先頭に立って法と手続きを露骨に無視しながら公共資産を売り払い、ローンスターが株価操作など容認できない金融犯罪を行っても免罪符を上げ、9年余りの間 あらゆる論理と法知識を動員して彼らが金銭を着服して立ち去れるよう忠実に奉仕した。 それで外換銀行労組はこれらすべての仕事が "大韓民国の法と原則に対する死亡宣告" だと話す。

 外換銀行売却当時、これら現地代理人が多くの金を着服したことは周知の事実であり、今回のローンスターがハナ銀行に外換銀行を渡して手にした収益の一定部分もまさに国内の代理人らと投資家、すなわち‘黒い頭の外国人’らに渡っただろう。 先進金融技法導入、東北アジア金融ハブなど彼らが耳が痛くなるほど騒いだ嘘の聖餐を今思い起こして何をすべきか? 明らかな事実は過去も今日も国民の税金で仕事をする当代最高のエリートである国家の公僕がもっともらしい論理と法を武器にして国家資産を投機資本に売り払い、その代価として莫大な私的利益をくすねたという事実だ。 今日彼らは再び‘未来の競争力’を名分に仁川空港を売却すると言い、効率性を云々しながらKTX売却カードまでいじりまわしている。

 旧ハンナラ党と民主統合党は選挙を控えて‘経済民主化’を掲げているものの、彼らは去る9年間、果たしてこのことと関連して何をしたと言うのか? 今後も繰り返されるこの国内法律諮問会社-国家官僚らの国民背信行為を彼らに果たして阻む意志と力があるのだろうか?

キム・ドンチュン聖公会(ソンゴンフェ)大社会科学部教授

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/517708.html 訳J.S