https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/517051.html記事登録:2012/02/01 19:21
与野党が二大選挙のための党体制整備作業を終えて、事実上第19回総選挙の公認競争に突入した。ハンナラ党は全斗煥独裁政権時代のチャンヨンジャ・イチョルヒ詐欺事件の捜査を指揮した特殊検事出身の韓国法律構造公団のチョン・ホンウォン元理事長を、民主統合党は盧武鉉大統領時代の腐敗防止委員長と公正取引委員長を務めたウソク大のカン・チョルギュ総長を公認改革のリード役にした。経歴だけ見る時、二人とも政治力学に振り回されずに心おきなく困難なこともやり遂げられるだろうと期待はできる。
しかし期待が、そのまま実現を意味するものではない。与野党は4年前の第18回総選挙の時も特殊検事出身のアン・ガンミン氏と、大韓弁護士協会会長出身のパク・ジェスン氏をそれぞれ公認審査委員長として迎え入れて大々的な公認改革を断行した。一言で評価すれば、始まりは壮大だったが結果は失敗であった。ハンナラ党では現役議員の大挙総入れ替えが、大統領派系による朴槿恵派の公認排除にすり替わった。民主党も不正腐敗の前歴者を厳格に公認で排除したものの、選挙で当選すると再入党させて龍頭蛇尾になった。公認漏れした候補者たちがいったん離党したものの当選後は再入党させたことはハンナラ党も同じだ。
再び党外からリード役を招くことになった今回の公認改革は前回の失敗を教訓にして同じ失敗をしてはならない。このためにはまず公認基準を明確に打ち出すことが重要だ。党の路線や理念、政治綱領に適合する人物であるかが最も重要な基準になることは言うまでもない。いくら競争力がある人物でも党の方針から外れる活動をしたとすれば排除しなければならない。勝つことが重要として全国選手権に不正な選手を送りだしてはならないように、経済民主化を政治綱領に掲げながら財閥擁護を貫いてきた人物を公認してはならないということだ。道徳性においても国会の公職候補の聴聞会に準じる厳格な基準を適用しなければならない。合わせて、公認から漏れた人は離党して選挙で当選しても党の存在意義を考慮して再入党を許さないシステムを設けることを検討することもを望みたい。
いかに立派な政治綱領や政策を作ってもそれを実行するのは結局は人間だ。与野党は程度の差はあるが、勝者一人占め主義が産んだ格差解消と福祉拡大、競争中心教育から心の教育への転換、対決中心の対北朝鮮政策から朝鮮半島平和追求政策に進んでいる。これが常識的な市民が共感する時代の思いであるためであろう。結局勝敗は市民の目線でまともな公認選びをするかにかかっている。公認委の責任は重大だ。
原文: 訳:T.W