原文入力:2012/01/29 19:03 |修正:20120129 19:36(1223字)
いわゆる‘ダイヤモンドゲート’に対する監査結果の発表と検察捜査の着手にもかかわらず、この事件の実体と背後をめぐる疑惑が膨らんでいる。しかも、5ヶ月の間の調査を経て出された監査院の監査目的が、CNKインターナショナルのダイヤモンド採鉱権を囲んだ株価操作事件の実体を暴くよりは、縮小・隠ぺいにあったのではないかという話も出てきている。
監査院の報告書を見れば、この事件の本質は‘キム・ウンソク外交通商部エネルギー資源大使のための、キム大使による、キム大使の事件’の以上でも以下でもない。キム大使が虚偽事実であることを知りながらも2度も報道資料の配布をさせて株価を引き上げ、その間に彼の親戚らが相場差益を得たとのことが核心内容だ。報道資料の配布過程でどんな組織的な関与があったのか、大統領府や金融監督院がこの事件をあらかじめ把握していてもどうして速かに対応しなかったのかなどについては全く明らかにしていない。強力な後ろ盾がなければ不可能だという疑問が出てくるのは当たり前だ。
最も納得できない問題の一つが外交部の役割と責任がまともに追及されない点だ。キム大使は昨年の国政監査で、偽装資料をもとに作成されたダイヤモンドの埋蔵量が書かれた報道資料配布に関して、「長次官が参加した会議で決定されたこと」と答えたという。しかし外交部は報道資料はクク室長の専決事項だとして済まそうとしている。株価を何倍にも上げられる報道資料をまとめておいて、慣例に従ってクク室長の専決で処理したとすれば、その方がいっそう大きな問題だろう。
外交部は国会の決算の過程でも虚偽回答とロビー活動を通じて国会の監査請求を組織的に妨害した。パク・ソクファン第1、ミン・ドンソク第2次官はカメルーン政府が探査したこともない埋蔵量について‘カメルーン政府が確認したもの’と繰返し答弁した。また国会が監査請求しようとすると、外交部がするとして国会が監査請求しないようにロビー活動した。国会が監査請求すれば必ず一定期間内に結果を通知しなければならないが、部署がすればそのような義務はない。キム・ソンファン長官が "隠そうとする者が監査院に監査請求をするか" と話したが、この言葉が事実を取り繕ったものであるということは本人が誰よりもよく分かっているだろう。
今回の事件は新旧の上級外交官と組織が一団となって行った外交部史上最悪の不正事件だ。キム長官をはじめとする外交部の上層部は道徳的、行政的、刑事的な責任から決して免がれない。
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