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[社説]疑惑が絶たない済州道‘世界7大自然景観’の選定

登録:2011-12-26 18:16
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/511727.html原文入力:2011/12/25 19:12(1232字)
 済州道(チェジュド)が‘世界7大自然景観’に確定するようだ。この行事を主管している‘ニューセブンワンダース財団’が22日、バーナードウェーバー理事長の電子メールを通じて済州道に最終選定の事実を知らせたという。だが選定基準と過程をめぐる疑惑はますます大きくなっている。  ニューセブンワンダース財団は先月12日、7大自然景観に選ばれた場所を発表しておきながら、すべてに‘暫定’という注意書き但し書きを付けていた。済州道の場合、これを一番最初に離したわけだが、ブラジルやアマゾンなど残りの6ヶ所はいまだ暫定的のままだ。財団側は暫定選定の後有効投票の検証作業を始めた結果、済州道の投票数が多かったため、すでに確定したものと説明した。その一方で公式確定は来年1月に先送りし、国家別の有効投票数の集計が終わっていないという弁明をした。つじつまが合わない説明だ。済州道が得票が多く‘暫定’という但し書きをとったと言っているのに、まだ投票集計を終えていないというのは話がおかしい。
 財団が済州道だけ急いで確定した意図は他にもにある。財団は電子メールで公式認証の授与式を済州道で開催して、7大自然景観広報活動も一緒に行おうと提案したという。もちろん費用は済州道が全額負担しなければならず、 財団は済州道がこの提案を受けなければ最終確定を翻意する可能性も示した。
 ウェーバー理事長が送った電子メールの性格を電話料金の督促状として見る視点もある。ニューセブンワンダース財団は7大自然景観を電話と文字の投票で選定する。投票者が発信する電話料金の相当部分は財団の収入として納められる。重複投票や反復投票を許しており、選定の公正性は問わない。このような非常識な投票に済州道は今まで行政の電話でだけ1億本以上かけ、電話会社のKTに未納になっている料金が200億ウォンを越えると分かった。莫大な電話料金をつぎ込んで世界大台景観というタイトルを買収したというような姿だ。
 選定機関の実体がまだ不明という点も問題だ。ニューセブンワンダース財団はスイスに登録した非営利財団として紹介されているだけで、財団の構成および運営、所在地と電話番号のような基本的な情報さえ公開しないでいる。財団の資金管理は‘ニューオープンワールドコーポレーション’(NOWC)、広報と行事運営は‘ドゥユレカ’(DEUREKA)という企業が受け持っているが、登録地もパナマなどの租税回避地域という。何人かの商売人が金儲けの目的で見せかけただけのものではないかという疑惑を買うほかない。済州道が7大自然景観のタイトルの信頼度を維持するためにも指摘された疑惑を糾明する必要がある。
原文:  訳:T.W