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統一協会 四大聖人まで統一?

原文入力:2011/09/16(1338字)

←9月15日ソウル龍山の統一協会世界本部教会建物内で除幕された、四大聖人と象徴物の銅像。

統一協会(統一教会)が9月15日午前10時、ソウル龍山にある統一協会世界本部教会で世界四大宗教であるキリスト教、仏教、儒教、イスラム教を代表する聖人像および象徴物の除幕式を行った。

除幕式には統一協会の教祖の文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁(91)の末息子の文亨進(ムン・ヒョンジン)(32)統一協会世界会長をはじめとして、米国宗教指導者協議会(ACLC)会員など約400人が参加した。

この日の除幕式で、キリスト教のイエス・キリストと仏教の釈迦、儒教の孔子、イスラム教のコーランの銅像が統一協会本部教会内に並んで立つことになった。各銅像は、長さ4.2m、高さ2.3m、幅1.4mで、重さは500kgに達する。

←統一協会世界本部が所蔵する四大宗教聖人と象徴物の絵画。

統一協会は、「これらの象徴物は、統一協会創始者である文鮮明総裁の超宗教、超教派平和理想実現の一環で、統一協会世界本部教会が、すべての宗教家が疎通して和合する世界平和聖殿として、より一歩前に進むためのもの」と説明した。

今回の四大宗教象徴物除幕式は、キリスト教という名前で地位を得ようと努めていた統一協会が、これ以上、キリスト教の枠中で活動空間を確保するのが難しくなったため、汎宗教的へと活動の枠組みを広げて活路を見出すための布石と観測される。統一協会は当初、1954年に「世界基督教統一神霊協会」として活動を始め、国内のキリスト教会から異端との非難が絶えず、1994年に「世界平和統一家庭連合」へと組織名を変更し、昨年から(韓国国内では)「統一教」との名称を使用している。

←世界統一教会礼拝堂で、文教主夫妻の映像の下に立っている、文亨進世界統一協会会長夫妻。

3年前、文教祖の後継者に任命された末息子の文亨進会長は、米国ハーバード大学哲学科とハーバード神学大学院を修了し、仏教の高僧たちを尋ね歩きながら教えを請うなど、仏教とカトリックなど隣接宗教に親和的な態度を示している。

宗教と人種、民族を越えた平和を成し遂げようとのスローガンを掲げ、大規模な国際合同結婚式を実施してきた文教祖は、独身女性たちをイエスと釈迦、孔子の配偶者として結びつけたことがある。統一協会で神様、メシア、真の父母と見なされる文教祖が、四大聖人より上位に位置することを暗示した行為と見ることができる。

←1997年、アメリカで国際合同結婚式を媒酌した文教主夫妻。

これに対し統一協会のアン・ホヨル対外協力室長は、「超宗教的活動を行ってきた文総裁が、聖人たちとパートナーの関係を結んだのは、霊的な結合のための象徴的な意味」として「様々な聖人がこの土地に来たが、利己心の極大化により宗教間の対立が深まり、平和が実現されないため、宗教と人種を越えて平和を成し遂げるという戦略の一環として、合同結婚式を行っている」と話した。

チョ・ヒョン 宗教専門記者 cho@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/496445.html 訳 M.S