原文入力:2011-05-12午後10:03:39(1414字)
列車便 縮小・主要部品 交換案
安全対策 不十分…実効性疑問
"赤字路線 構造調整の意図" 批判
ソン・インゴル記者
←高速列車運行縮小
KORAIL安全対策 見てみれば
KORAILが12日明らかにした高速列車(KTX)対策は相次ぐ事故で信頼度が地に落ちたKTXの安全性を高め国民の不安感を減らそうとする‘苦肉の策’だ。列車運行便まで減らして全面安全点検に出たのは、韓国鉄道100年余りの歴史で初めての事だ。
KORAILの今回の安全対策は、2004年京釜高速鉄道1段階の開通当時に投入されたフランス アルストム社のKTXが老朽化して部品交換が至急必要だという指摘と、高速鉄道2段階が開通し昨年3月に投入された国産‘KTX-山川’は列車車体の安定性が低いという指摘を、KORAILが遅ればせながら認めたものと解釈される。
まずアルストム社が製作したKTX 46編成の主要部品11種を当初より1年3ヶ月操り上げて交換することにした。交換対象の主要部品は牽引電動機、動力接触機、車軸ベアリング、電気効率を上げるPFC遮断スイッチなどで、全て初めて交換するものだ。これらの列車は国内に導入されて10年が過ぎ、2004年4月に運行を始め7年余りの間、車両平均走行距離が310万kmに達する。
KORAILは去る8日、釜山発ソウル行KTXでエンジン動力伝達用ベアリングが溶け落ちる事故が起きた時点でもまだ、「点検で問題がない部品は推奨交換時期が過ぎても使うことができる」という内部規定を挙げて誤りを認めなかった(訳注:ハンギョレの別の記事には、「アルストム社はこのベアリングを250万km走行すれば交換するよう推奨しているが、KORAILは自らの規定を挙げて問題ないという理由で交替しなかった」という指摘がある)。
製作会社の現代ロテムに技術補完を要求した‘KTX-山川´の故障部品は、空気配管、パンタグラフ、高圧回路、モーターブロック、空気調和装置、重連通信装置、信号装置など7ヶだ。空気配管は制動装置の油圧を調節したところ連結が外れたことがある。 パンタグラフは列車の屋根に設置され電気を列車に供給する装置だが、10両連結して運行する時、前方列車のパンタグラフが電線に接触し電気を供給される際に発生する波動のために後方列車のパンタグラフの接触不良が発生した。
特に重連通信装置は機長が先頭の列車を運転するとき、後方列車も無人運転が可能なようにする装置であるため、故障すれば安全運行が不可能な核になる装置だ。KORAIL関係者は「昨年3月に運行投入して以来発生した41件の事故・故障が全てこれらの部品の欠陥によるものだった」として製作会社の技術瑕疵を故障の原因と認めた。
しかしこの日発表された対策は列車部品の欠陥等、機械的な問題点の補完のみが盛られており、構造調整により削減された整備人員の補強等、長期的に安定した維持・補修システムを備えるための内容は不十分だという指摘が出ている。*点検周期の縮小による維持・補修の不安定性対策を始め、*整備人員の不足や *鉄道業務の外注・委託化等に対する対策が見えないということだ。
韓国鉄道労働組合はこの日声明を出し「ずいぶん遅れた対策ではあるが、KORAILが車輌と整備システムの構造的問題に接近した」と評価しつつも、「無理な人員削減と施設補修・維持業務の縮小等により生じた問題の解決策は抜け落ちていて残念だ」と指摘した。ペク・ソンゴン鉄道労組の広報チーム長は「車輌の欠陥問題以外にも鉄道の安全を脅かす構造的な問題は山積している」と言った。
´KTX‐山川’の湖南線の運行便数縮小決定を巡っては、点検を口実に赤字路線を構造調整しようとしているのではないかという批判も出ている。高速鉄道老朽化に備えて整備廠まで別に作ったKORAILが、今回高速鉄道を点検し維持・補修する人員運用対策は出さなかったためだ。これまで湖南線路線は京釜線に比べ乗客が少なく、20両重連列車を10両編成に調整しなければならないという主張が提起されていた。
KORAILのある職員は「湖南高速鉄道開通時も高速鉄道2段階開通当時と同じく一般鉄道と1段階高速鉄道人員から維持・補修人員を抽出する付け焼刃式人事が続くならば、安全事故を予防することは難しい」と話した。
大田/ソン・インゴル記者 igsong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/477759.html 訳A.K