原文入力:2011-04-01午後01:06:21(1486字)
“3人目の自殺”学生たち憤り
成績により授業料賦課…オーダーメード型人材を生産する教育
掲示板などには「学校変えよう」…教授たちも憂慮相次ぐ
イム・ジソン記者イ・ユジン記者
31日明け方の5時、ソウル順天鄕(スンチョンヒャン)病院の葬儀室。カイスト(KAIST,韓国科学技術院)の学生としては今年に入って自ら命を絶った3人目であるチャン・某(24)氏の出棺式が行なわれた。
チャン氏の亡骸が安置された“特6号室”の入り口は、葬儀期間中ずっと堅く閉ざされていた。遺影のそばの学校名が書かれた弔花だけが重苦しくその場を守っていた。 30日午後5時頃、入棺式を見守っていたチャン氏のお母さんが失神したまま車椅子に乗せられて出てきたが、泣き声さえ聞こえてこなかった。 チャン氏が逝く最後を見送ったのは何人かの友人だけだった。
弔問に訪れたあるカイストの学生は「彼が躁鬱症を病んできたという面だけが浮き彫りにされているけれども、実際は気さくな性格でサークル活動もいくつもしていたし、頭もいい学生だった」として「今回の死は彼個人の問題ではなく競争中心の学校システムのためだと私は思う」と言ってうな垂れた。 チャン氏は小学校時代に早期留学をし、韓国で中学高校を卒業した後、現在はカイストに統合されている韓国情報通信大学(ICU)に進学した。
チャン氏の死が知らされるとカイストの学生たちはオンライン空間に「学校が変わらなければならない」という声を寄せ、衝撃と怒りを表した。 カイスト在学生のコミュニティである「アラ」(ARA)に開設された「イシュー掲示板」の主題は「故人の冥福を祈ります。 私たちのカイスト、今何が問題だと思いますか」と決められた。 この掲示板には競争中心の学業課程とソ・ナムピョ カイスト総長の学校運営方式に対する批判がどっと寄せられた。
自分を2011年度入学の新入生だと紹介したある学生は「私もやはり耐え難く苦痛で、退学を考えたり休学の相談をしたりした。…でも、泣きながら止める両親を見て勇気が出なかった」という内容の文を載せた。 彼は「300人以上の学友がこの文を推薦するならば、月曜日から大学本館前で総長に問題解決を要求する1人デモをする」という意思を明らかにした。するとその日のうちに400人を越える学生がこの文を推薦した。
クァク・ヨンチュル カイスト総学生会長も掲示板に載せた文を通して「現在の懲罰的授業料制度によって学生たちの学業意欲がさらに落ち、学生たちは無理やり押されるようにして勉強している」として「創意的な研究を保障していた学校が今ではオーダーメード型人材を生産する英才工場に転落してしまった」と学校当局を批判した。 カイストは現在、成績により授業料の額を策定する“懲罰的授業料制度”を運用している。
度重なる学生の自殺に教授たちも憂慮を表している。 チョン・ジェスン教授(バイオおよび脳工学科)はチョン氏が亡くなった日、自らのツイッターに「耐え難いストレスと競争の圧力の中で人生の指標を失った学生たちに、教授としてただただ申し訳ない気持ちでいっぱいだ」として「学生の逸脱と誤りに金を課すような不適切な哲学へと皆さんを追い込み、惨憺たる思い」と心境を明らかにした。
イム・ジソン、イ・ユジン記者 sun21@hani.co.kr
原文: 訳A.K