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陰鬱な旧都心、芸術・創作空間‘華麗なる変身’

原文入力:2011-01-23午後09:15:21(1952字)
仁川  開港場 倉庫・住宅など買い入れ 展示空間として活用
大邱、中区KT&G別館‘文化創造発電所’に造成
清州・群山・ソウル 地方自治体らも開発の動き 活発化

キム・ギョンウク記者

←仁川市が100年を越えた倉庫建物を新たに化粧し公演会場と展示場として整備した‘仁川アートプラットホーム’。この建物は1883年に建てられたもので、日帝強制支配期には郵船株式会社の建物として使われ、以後 大韓通運の倉庫として使われてきた。仁川アートプラットホーム提供

旧都心が変わっている。空の工場と倉庫、廃校、廃墟建物など都心の中の捨てられた空間に芸術家たちが駆せ参じ創作・交流空間として新しく生まれ変わっている。‘旧都心=開発が必要なところ’という等式を破り、文化と芸術のための空間として旧都心を育てる試みが全国で進められている。1986年に駅を美術館として新たに整備し誕生したフランス オルセー美術館や、1999年に発電所を現代美術展示空間として活用した英国、ロンドンのテイト モダン ギャラリーのように、我が国でも当初の機能を尽くした都心の中の空間の変身が続いている。

仁川市は旧都心である中区一帯の開港場文化地区にある古い倉庫や住宅、工場などの古い建物を買いとり芸術家たちの創作や展示空間として活用すると最近明らかにした。そのために仁川市は関連予算を確保し来年から優先順位に従い段階的に建物を買いとり リモデリングを経て芸術家たちに提供する予定だ。建築的に価値があったり、歴史・芸術的に意味がある建物が優先活用対象だ。先立って仁川市は2009年に223億ウォンをかけて中区、海安洞にある100年を越えた倉庫建物を‘仁川アートプラットホーム’として新たに化粧した。

大邱市も旧都心である中区、寿昌洞のKT&Gの旧別館倉庫を‘文化創造発電所’にする工事を来る28日から始める計画だ。こちらには文化芸術家たちが作品活動のできる創作室20ヶ所とスタジオ・展示場・公演会場・資料館などが入る。総事業費は160億ウォンで来年12月頃に運用が始まる予定だ。

忠北、清州市は旧都心にある旧煙草製造廠の土地・建物を文化・芸術空間として整備する計画だ。清州市は最近350億ウォンを投じ上党区、内徳洞の煙草製造廠土地5万3133㎡と建物20棟をKT&Gから買い入れる契約を結んだ。こちらは1946年11月1日、京城専売局清州煙草工場として開業し1999年6月に閉鎖されるまで53年間にわたり我が国の主要タバコ生産地だった。こちらに力づけられて清州北部圏は清州圏最大都心として発展した。

日帝強制支配期の近代建築物を歴史文化空間として復活させようとする試みもある。日帝が湖南地域穀物収奪の根拠地とした全北、群山では今年末までに蔵米洞にある旧朝鮮銀行、長崎十八銀行、ミズ(ママ)商社、大韓通運倉庫など5ヶの近代建築物を原形復元し歴史文化ベルトとする計画だ。1923年に建築された旧朝鮮銀行建物は群山の近代産業技術を紹介する空間に変貌し、長崎十八銀行は群山市民の作品を展示する小規模ギャラリーに変身する。ミズ商社建物は文化芸術関連展示および体験空間として、大韓通運倉庫は複合型創作・公演空間に造成される。

この他にソウルでは麻浦区弘大複合文化空間、永登浦区アートファクトリー、衿川区アートファクトリー、西大門区延禧洞創作スタジオ、中区、南山東朗芸術センター、中区新堂地下商店街創作アーケードなどの創作空間が昨年開業した。弘大複合文化空間は住民自治センターの統廃合により遊休庁舎として残った麻浦区、西橋洞庁舎を、延禧洞創作スタジオは旧市史編纂委員会事務室をリモデリングした。 南山東郞芸術センターと新堂創作アーケードは各々、南山ドラマセンターと空いている地下商店街を新しく整備し作った。2004年高速鉄道(KTX)開通で新しい駅舎に機能を譲った旧ソウル駅舎は今、文化空間に変貌するための工事が真っ最中だ。

キム・ミンス ソウル大教授(デザイン学部)は「今、全国の旧都心で繰り広げられているこういう事業は文化芸術支援だけでなく都市再生次元でも肯定的効果がある」としつつ「旧都心と建築物が持っている歴史的特性を生かした運営計画や細部プログラムを用意することができなければ、ややもすれば不必要な予算だけを浪費する抜け殻事業に転落しかねない」と話した。キム・ギョンウク記者 dash@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/460193.html 訳J.S