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韓国外相、中国が設置した西海の構造物に対抗し「海洋科学庁舎の設置を検討」

登録:2025-04-30 06:38 修正:2025-04-30 07:50
中国が西海の韓中暫定措置水域に設置した「深藍1号」/新華社通信・聯合ニュース

 チョ・テヨル外交部長官が西海の韓中暫定措置水域(PMZ)に中国が大型構造物を設置したことを受け、「海洋科学庁舎基地の設置などを総合的に検討している」と述べた。

 チョ長官は28日、国会で開かれた予算決算特別委員会の補正予算案をめぐる総合政策質疑で、「外交部も中国(の西海における構造物の設置)と関連し、比例的措置を念頭に置いているのか」という共に民主党のユン・ジュンビョン議員の質疑にこのように答弁した。チョ長官は「実効的代案を検討するというのが政府の立場」だとし、「経済的妥当性とほかに考慮すべき要素があるため、海洋科学庁舎の基地にするのか、他の用途の構造物にするのかを総合的に検討している」と述べた。

 チョ長官はさらに、「韓国の正当な権益が影響を受けてはならないという立場を中国側の各レベルのチャンネルを通じて伝えている」とし、「先週(4月23日)、韓中海洋協力対話を行っており、そこで交わした内容と中国の対応措置も見ながら(対応を)検討する」と付け加えた。

 中国は西海のPMZに、「漁業養殖施設」だとして深藍1号(2018年)と深藍2号(2024年)を、2022年には石油ボーリング設備の形をした構造物を設置するなど、ここに構造物3基を設置した。西海のPMZは、韓国と中国の排他的経済水域(EEZ)が重なる水域であり、境界線を引かずに両国が共同管理する敏感水域だ。ところが中国政府は、今年2月に韓国政府がこの構造物に対する調査に乗り出すとこれを阻止するなどで妨害している。韓国政府は中国が構造物を通じて西海で影響力を拡大しようとする意図があるとみている。

 一方、国会農林畜産食品海洋水産委員会は24日、全体会議を開き、中国の構造物無断設置に対応するための補正予算605億ウォン(約60億円)を新規編成した。予算は30日に開かれる国会予算案調整小委員会で再び議論される予定だ。

シン・ミンジョン、キム・ギュナム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1194662.html韓国語原文入力:2025-04-28 14:59
訳H.J

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