12月3日の非常戒厳下で市民に対してテーザーガンや空包を使用させてほしいという提案があったことが確認された。
5日午後、国会国防委員会に出席したパク・アンス陸軍参謀総長(12・3戒厳司令官)は、戒厳下での特殊戦司令官との通話内容を説明する過程で、「テーザーガンや空包を撃つことを提案してきた部隊があると聞いている」と述べた。
パク総長は、その後どのような措置を取ったかを野党「共に民主党」のキム・ビョンジュ議員に問われ、「テーザーガンや空包は国民に危害が及びうるので(許可)できないと禁止を指示した」と語った。
当時は非常戒厳の解除を支持する市民が国会の外で大規模デモを繰り広げながら軍および警察と衝突していたが、それを鎮圧するためにテーザーガンと空包の使用が必要だという意見があったというのだ。具体的にどの部隊から要請があったかについては言及していない。通常、空包は軍と警察が、テーザーガンは警察が所持する。
パク総長は、非常戒厳宣布後、チョ・ジホ警察庁長、特殊戦司令官、防諜司令官、首都防衛司令官らと何度も電話で連絡を取り、警察庁長には兵力不足を伝えつつ、警察力の増員を要請したという。
もし戒厳軍などがテーザーガンや空包などを撃っていたら、デモが激化して流血の衝突へと拡大していた可能性もある。パク総長は「特殊戦司令官に確認したところ、(国会に投入された兵力への)実弾の支給はなかったことを確認した」と述べたが、当時の現場を映した映像を見ると、戒厳軍が弾倉とみられる装備を携帯しているのが確認できる。