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[独自]中国「習主席の訪韓、期待するな」…4つの不可方針を韓国に通知

登録:2023-06-01 05:54 修正:2023-06-01 07:55
韓中緊張が続く場合、高官級交流の不可も含む 
「4不可」カード…米国密着に直接の不快感を示す
韓国外交部のチェ・ヨンジュン東北アジア局長(右)と中国外交部の劉勁松アジア司長(アジア担当局長)が5月22日、ソウルで会談し、両国関係の懸案について協議するのに先立ち握手をしている=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 中国政府が尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に対し、台湾などの中国の核心利益を侵害したり、米日の中国封じ込め戦略に韓国が積極的に参加した場合、北朝鮮問題など様々な方面で韓中協力を行うことは難しいという、いわゆる「4不可」の方針を伝えたことが分かった。尹錫悦大統領の米国密着外交に中国が直接不快感を示したことで、中国リスクが現実化している。

 韓中関係に詳しい複数の高官級の外交消息筋は先月30日、ハンギョレに「22日、中国外交部の劉勁松アジア司長(アジア担当局長)がソウルに来て、尹錫悦政権に韓中関係に関する中国政府の『4不可』方針を通知したと聞いている」と述べた。

 中国政府が尹錫悦政権に伝えた「4不可」は、(台湾問題など)中国の「核心利益」を害した場合、韓中協力不可▽韓国が親米・親日一辺倒の外交政策に進む場合、協力不可▽現在のような韓中関係の緊張が続く場合、高官級交流(中国の習近平国家主席の訪韓)不可▽悪化した情勢のもとでの韓国の対北朝鮮主導権の行使不可などだという。

 その席上で劉局長は、韓国外交部のチェ・ヨンサム次官補とチェ・ヨンジュン東北アジア局長に、自身の訪韓の目的が「中韓関係改善」ではなく「中韓関係の『ダメージコントロール』(追加被害防止)」であることを明らかにしたという。尹錫悦政権の発足後、急速に疎遠になった状況において、当面は関係改善は困難と判断し、中国政府の核心の関心事と「禁止ライン」を明確に伝え、追加の対立と衝突を管理するという方針を伝えたわけだ。

 中国外交部は、劉局長の訪韓の件について「中国の核心の関心事について厳正な立場を表明した」と発表し、韓国外交部も「率直かつ虚心坦壊に協議した」と明らかにしたことで、雰囲気が容易に解決されるものではないことを暗示した。劉局長はキム・テヒョ国家安保室第1次長とも非公開で面会したことが分かった。

 さらに劉局長は、尹錫悦政権の発足後、「THAAD(高高度ミサイル防御)基地の正常化」と「追加配置」の可否に敏感な反応を示し、「THAAD3不政策」を尊重し再確認するよう韓国政府に求めた。「THAAD3不政策」は、THAADの追加配備を検討せず▽米国のMD(ミサイル防御)システムに韓国は参加せず▽韓米日3国の安全保障協力を軍事同盟に発展させないという内容を含む文在寅(ムン・ジェイン)政権の政策基本方針(2017年10月30日発表)を意味する。尹錫悦政権は「THAADは自衛的な防御手段であり、安全保障の主権事項であるため、決して協議の対象にはならない」とし、「THAAD3不政策」に拘束されないとする態度を繰り返し明らかにしてきた。最近、韓米が核協議グループ(NCG)を新設し、これに日本も参加して韓米日による北朝鮮ミサイル情報共有システムの準備も議論されている状況に対し、中国政府が拒否感を示したのだ。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1093950.html韓国語原文入力:2023-05-31 21:34
訳M.S

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