本文に移動

韓・中・日 歴史‘偏見教育’フレームを外そう

原文入力:2010-02-28午後07:17:02(1521字)
3・1節 迎え‘10ヶ場面’分析
"自国史中心から関係史中心に"

キル・ユンヒョン記者

中国は高句麗・壬辰倭乱 脱落
日本は軍隊慰安婦言及 外す
韓国は日清戦争 最初から扱わず















韓・中・日歴史教科書に描かれた東アジアの主要歴史的事件に関する説明が大きく違っていることが分かった。3ヶ国全てが自国と関連がなかったり不利だと判断される事件は最初から言及しなかったり非常に偏狭に叙述していた。3ヶ国国民が歴史認識の共有幅を広げるためには‘自国史’中心の歴史教育を‘関係史’中心に変えなければならないという指摘が出る。

<ハンギョレ>は3・1記念日91周年を迎え、東アジア共同歴史教材編纂作業を進めてきた‘アジア平和と歴史教育連帯’とともに△漢四郡△壬辰倭乱△日本の植民支配など韓・中・日3ヶ国に大きな影響を及ぼした歴史的事件・概念10種に対する各国中学校教科書の記述を分析した。分析対象教科書は、韓国では<国史>(教育科学技術部)と1・2学年<社会>(金星教科書),日本は<新しい社会-歴史>(東京書籍),中国は<義務教育過程標準実験教科書>(人民教育出版社)の内7・8学年<中国歴史>と9学年<世界歴史>等だった。

全体的に中国教科書の韓国関連叙述が非常に不足していた。中国の初・中学校9学年<世界歴史>の韓国関連叙述は‘古代朝鮮’という題がついた短文一つであることが分かった。7・8学年で習う<中国歴史>では隋滅亡過程での高句麗の役割が2000年以後に消えただけでなく壬辰倭乱も扱っていない。キム・ジフン(成均館大研究教授)アジア平和と歴史教育連帯中国委員長は「これは2001年中国の教科書作成指針である‘歴史過程標準’から韓国関連の部分が陥ったことに伴う結果」として「社会科目で韓国の経済発展言及は増えたことから見て韓国を眺める現代中国人の観点を反映するものと解釈することができる」と話した。

日本の中学校で50%内外の採択率を示す‘東京書籍’教科書の場合、代表的な歴史わい曲教科書に挙げられる‘扶桑社’教科書などとは異なり韓・中・日3国の歴史を関係史中心に比較的わかりやすく扱っていることが分かった。任那日本府に対しては韓国と差異を見せたが、‘江華島条約の不平等性’,‘3・1運動の原因と日本の武力鎮圧’,‘日本軍部による満州事変の操作’,‘朝鮮人・中国人などに対する強制労働被害’等を短いものの客観的に扱おうとする姿を見せた。しかし南京虐殺は被害規模を明らかにせずに簡略に記述し、日本軍慰安婦に対する言及はなかった。

自国史中心の叙述態度は韓国教科書も同様だった。韓国は19世紀末の東アジア国際秩序再編に決定的影響を与えた日清戦争や南京虐殺などは最初から扱っていなかった。中学校2学年が習う世界史も西洋史中心に記述され、東アジア各国の発展を通史的に理解することが難しく編集されていた。また現在、韓-日間核心争点である‘日本の戦後補償問題’を詳しく扱った日本と違い、韓国教科書には言及が殆どなかった。キム・ミンチョル アジア平和と歴史教育連帯運営委員長は「東アジアの平和な未来のために最も重要なことは、結局歴史教育」として「自国史中心の偏狭な叙述を捨て、隣国らとさらに多くの話を交わさなければならない」と話した。

キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/407301.html 訳J.S