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韓国野党ユン候補の選対本部で巫俗人が「顧問」活動疑惑…映像が公開

登録:2022-01-18 06:53 修正:2022-01-28 10:53
「コンジン法師」C氏、顧問役疑惑 
ユーチューブの動画が議論になると、すぐに削除 
国民の力「親しさの表現、拒否することではない」 
C氏の娘と妻の弟も選挙運動疑惑 
曹渓宗関係者「C氏の所属という日光曹渓宗、聞いたことがない」
C氏(左側2番目)が1日、選挙対策本部傘下のネットワーク本部の事務所を訪問した国民の力のユン・ソクヨル大統領候補の背中に手を置いてボランティアたちと訪問者を案内している=ユーチューブ画面よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 「コンジン法師」として知られている巫俗人(シャーマン)のC氏(61)が、野党「国民の力」の選挙対策本部の「顧問」として活動していたという疑惑が提起されているなか、同党のユン・ソクヨル大統領候補とC氏が親密な関係にあるようにみえる動画が公開された。国民の力は17日、「C氏が選挙陣営に何回か出入りしたことはある」「ユン候補は1、2回会っただけ」だとし、一線を画したが、動画では汝矣島(ヨイド)にある選対本部を訪問したC氏がユン候補に対して親しい様子を示し、彼の役割に対する議論が強まっている。

 この日、ユーチューブに公開された「ネットワーク現場本部」の動画には、ユン候補が1日にソウルの汝矣島の大河ビルにあるネットワーク本部の事務所を訪問した様子が映っていた。この動画でC氏は、ユン候補が芳名録への署名を終えると、彼を事務所の内部に連れていき、職員たちを紹介した。ユン候補と職員たちが記念撮影をするよう場を設け、事務所の様々な場所にユン候補を案内する様子もそのまま撮影されていた。その過程で、C氏はユン候補の肩と背中を軽く叩いたり引いたりして、「職員のみんな、こっちに来て。みんな、キム・ヒョンジュン(ネットワーク本部)本部長の横に」「遊説チームは抜けて、多文化チーム、急いで」などと言いながら陣頭指揮までとっていた。さらに、「候補、時間は取らせません。ここに来て軽く撮らせてください」と言うなど、選対本部の業務に慣れている様子を示したりした。

 これに加えて、C氏の娘と妻の弟がそれぞれユン候補のSNSの管理と候補の随行の役割を担当しているという疑惑も出てきた。公式な任命状も受けていない職業的宗教者であるC氏が、選対本部の運営に深く関与したということだ。これに先立ち、世界日報はこの日、「コンジン法師」という名称の巫俗人であるC氏が、国民の力の選挙対策本部に常駐し、事実上業務全般に関与したと報道した。クォン・ヨンセ選対本部長の直属である「組織本部」(パク・ソンミン本部長)傘下の組織である「ネットワーク本部」に顧問という肩書きを付けて所属したC氏が、非公式な経路でユン候補の主要な意思決定に介入しているということで、複数の選対本部の関係者が(C氏が)「影の実力者」として活動しているのではという疑問を表出したということだ。C氏はユン候補夫妻と親しい人物であることが知られている。

C氏(一番右)が1日、選挙対策本部の傘下にあるネットワーク本部の事務所を訪問した国民の力のユン・ソクヨル大統領候補を案内している=ユーチューブ画面よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 これについて国民の力は立場文を発表し「C氏はネットワーク委員会の事務所に立ち寄ったユン候補に事務所の職員を紹介し、候補は親近感を表して近寄ったC氏を拒否しなかっただけ」だと主張した。さらに、C氏の家族の関与の疑惑についても、「C氏の子どもも同様に、多くの部署の一つであるネットワーク委員会でボランティアをしていただけであり、候補を至近距離で補佐する役割はまったく担当していなかった」とし、「C氏を宗教団体の人として認識しているだけであり、顧問の肩書きを与えた事実はないということを改めて確認する」と述べた。選対本部の関係者は本紙に「C氏の妻の弟も、公式の選挙陣営が設けられる前に、ボランティアの形で活動していたと推測される」とし、「その人が活動したことについてはC氏の影響は全くない」と述べた。

 しかし、世界日報の報道に対して「選挙陣営を何度か出入りしただけ」だとしていた国民の力の説明とは違い、C氏が選対本部内のネットワーク本部を事実上指揮する動画が公開され、C氏が「実力者の役割」を果たしているという疑惑が高まっている。また、国民の力はこの日、C氏を「大韓仏教宗正協議会の企画室長」だと説明したが、曹渓宗の関係者は「C氏が所属している日光曹渓宗は、初めて聞いた所だ。曹渓宗とは全く関係ない」と明らかにした。C氏は曹渓宗の僧籍を持ったことのない巫俗人であり、2018年9月に忠清北道忠州(チュンジュ)で「水陸大斎および国泰民安の提灯祭り」を主催する過程で、動物虐待の物議を醸したこともある。

 ユン・ソクヨル候補はこの日、C氏の選対本部での活動論議について、「私が党の関係者からその人を紹介され、挨拶をしただけであり、僧侶だと聞いていた。法師だと聞いた」とし、「その人は職務は全く担当しておらず、スケジュールとメッセージ(を管理していたということ)は馬鹿げた話」だと述べた。

ペ・ジヒョン、チョ・ヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1027703.html韓国語原文入力:2022-01-18 02:33
訳M.S

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