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「対北朝鮮ビラ散布は明白に違法」韓国当局、ビラ散布団体への徹底捜査を指示

登録:2021-05-08 07:00 修正:2021-05-08 15:41
「自由北韓運動連合のパク代表は、明白に実定法に違反しているという事実を看過」
チョン・ヘチョル行政安全部長官/聯合ニュース

 チョン・ヘチョル行政安全部長官は、最近法を破って対北朝鮮ビラを散布した自由北韓運動連合のパク・サンハク代表について、徹底的に捜査し厳正に処罰するよう求めた。

 チョン長官は7日、ハンギョレに「(対北朝鮮ビラ散布以降)北に接する境界地域の住民が不安に感じ戦々恐々としている。そのような住民の安全を守るために対北朝鮮ビラ散布を禁止する法を作り施行した」とし、「法を破ったパク代表に対しては厳正な法の執行が必要であり、今後はこのようなことが再発してはならない」と強調した。

 同長官は「対北朝鮮ビラ問題は長らく韓国社会で深刻に議論が行われ、そのような議論と社会的な合意を経て対北朝鮮ビラ散布禁止法が3月30日から施行された」とし、「パク代表は2008年から対北朝鮮ビラを散布してきたが、今は法が成立したので法を守るべきであり、(警察が)違法行為に対しては明らかな処罰意思を示す必要がある」と述べた。

 昨年国会を通過し、今年3月30日から施行された南北関係発展に関する法律(南北関係発展法)は、軍事境界線一帯でビラを散布したり北朝鮮に対して拡声器放送を行った場合、最大3年以下の懲役または3000万ウォン(約290万円)以下の罰金を処すよう規定している。

 パク代表は先月25~29日、非武装地帯(DMZ)に隣接する京畿道と江原道の一帯で対北朝鮮ビラ50万枚と小冊子500冊、米国の1ドル紙幣5000枚を大型風船10個に載せ、2回にわたり北朝鮮に送ったことを明らかにし、警察の捜査を受けている。2日、キム・チャンリョン警察庁長官は「対北朝鮮ビラの散布に対し、迅速かつ徹底した捜査を行い、厳正に処理せよ」と指示し、事件を担当したソウル警察庁安保捜査隊は6日午前、ソウル松坡区(ソンパグ)にある自由北韓運動連合団体の事務所を家宅捜索した。

 パク代表は警察の家宅捜索後に記者団に対し「3年の懲役ではなく30年を受けても対北朝鮮ビラを送り続けるつもり」だとしながら「いかなる脅迫や暴力でも(対北朝鮮ビラ散布を)防ぐことはできないだろう」と声を高めた。

 これについてチョン長官は、パク代表の発言に懸念を示し「南北首脳の合意事項として順守しなければならないことで、明白に大韓民国の実定法に違反する行為という事実を見過ごしている」と述べた。

 警察の措置についてチョン長官は「ビラ散布をできなくする努力をしなければならないのは明らかだが、現場での限られた警察の人員では完璧な監視が難しいという点は理解する」としながら「(パク代表の)実定法違反行為について、キム長官が厳正な捜査を求めたことは必要だと思う」と述べた。

チョン・ヘチョル行政安全部長官のフェイスブックよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社
イ・ジェホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/994291.html韓国語原文入力:2021-05-07 16:47
訳M.S

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