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AZワクチン接種の20代コロナ対応要員に血栓…異常反応の評価に食い違い

登録:2021-03-19 03:21 修正:2021-03-19 09:10
韓国初の血栓症異常反応が報告される 
医療機関の検査で「脳病変」確認 
「基礎疾患の有無、ワクチンとの関連性を調査」
18日、慶尚北道浦項市南区の浦項室内体育館に設置された新型コロナ予防接種センターで行われた予防接種模擬訓練で、訓練の参加者が異常反応を観察するために待機している/聯合ニュース

 アストラゼネカ(AZ)のワクチンの接種を受けた20代の新型コロナウイルス感染症1次対応要員に、血栓症が確認されたという報告があり、防疫当局が調査している。韓国で血栓症がコロナワクチンの異常反応として報告された初の例となる。この患者は現在、入院治療を受けており、容体は安定している。

 コロナ予防接種対応推進団(推進団)の18日の説明によると、コロナ1次対応要員であるこの20代の患者は、今月10日に保健所でアストラゼネカのワクチンを接種した。接種したその日から頭痛と悪寒を訴え、症状が悪化して嘔吐するようになったため、15日に医療機関で診療を受けた。しかし16日も依然として症状が続いたため、医療機関でMRI検査を受けたところ、脳病変が確認された。

 脳病変とは頭痛、記憶力異常、神経麻痺などを引き起こす重症疾患だ。ただし、この患者が現在のところ正確にどのような状態なのかは確認されていない。防疫当局は、管轄の保健機関で同じワクチンの接種を受けた人の異常反応の有無を確認したが、今のところ類似の異常症状は出ていないことが確認されたことを明らかにした。この20代の要員に基礎疾患があったかどうかも調査中だ。推進団のパク・ヨンジュン異常反応調査支援チーム長は「この事例は、疾病管理庁の予防接種被害調査班で、接種と異常反応の因果関係の評価を行う予定」と述べた。

 専門家たちは互いに食い違う見解を示した。高麗大学九老(クロ)病院のキム・ウジュ教授(感染内科)は、「20代は基礎疾患があったり、血栓ができたりする可能性は低いが、脳動脈に血栓ができたのなら、ワクチンとの関連性を確認しなければならない」と語った。一方、嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は「20代でも肥満だったり、コレステロール数値が高かったりすれば、血栓ができる事例が増えている」とし「ワクチンが抗体を作る過程は、血栓が作られる過程とは大きな違いがあるため、これまでにどんなワクチンでも血栓は主要な副作用として認められていない」と語った。

 一方、中央防疫対策本部(防対本)は、サムスンソウル病院などの10の医療機関と共同で、ファイザーとアストラゼネカのワクチンの接種を受けた421人の医療機関従事者を対象として、抗体保有率と異常反応を調査する計画であることを発表した。ノババックス、ヤンセンファーマ、モデルナなどの、これから接種が始まるワクチンについても同様の調査を行う。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/987380.html韓国語原文入力:2021-03-18 18:37
訳D.K

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