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コロナ封鎖による地球温暖化防止効果は「スズメの涙」

登録:2020-08-11 02:16 修正:2020-08-11 07:06
二酸化炭素など温室効果ガス10種、10~30%減少 
経済活動と交通量の萎縮が来年末まで続いても 
2030年までの地球の温度上昇抑制効果は0.01度だけ
新型コロナの大流行により、世界各国の経済活動が休眠状態に入り、温室効果ガスの排出量が急減した=ゲッティイメージバンク提供//ハンギョレ新聞社

 今年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)大流行によって世界景気が休眠状態に入り、温室効果ガスの排出量が激減しているにも関わらず、熱くなりつつある地球を冷やす効果は微々たるものだろうとの分析が出た。

 COVID-19拡散がピークに達した今年4月、世界の二酸化炭素排出量は昨年と比べ17%もの大幅な減少となった。しかし英国リーズ大学の研究チームが、今年2~6月の世界123カ国の温室効果ガスと大気汚染物質の排出推移を分析した結果、排出量の減少が地球の平均気温を下げる効果は2030年までに0.005~0.01度に過ぎないことが分かった。このような分析を含む研究チームの論文は、科学ジャーナル『ネイチャー気候変動』最新号に掲載された。

 同研究チームは、グーグルの電話位置データとアップルの運転マップ利用データを用い、交通量や産業活動などの変化を調査した。その結果、温室効果ガス排出削減量が最も大きかった今年4月、125カ国のうち1カ国を除くすべての国で交通量は10%以上減少した。スペイン、インド、ニュージーランドなどは実に80%も減少した。世界人口の半数以上が移動量を半分以上減らした。移動を半分以上減らした人は114カ国の人口40億人の80%以上を占めた。研究チームは、世界の二酸化炭素排出の99%を占める123カ国の地上交通、住居、発電、産業、公共、航空の各部門ごとに、各国の一日の排出量の推移を分析した。

新型コロナ大流行に伴う二酸化炭素、ブラックカーボンなどの温室効果ガスと大気汚染物質の排出量の推移=『ネイチャー気候変動』提供//ハンギョレ新聞社

 産業が萎縮し、交通量が減るにつれ、二酸化炭素、二酸化硫黄、窒素酸化物などの温室効果ガスと汚染物質は前年より10~30%減少した。これは主に地上交通手段の使用量減少に起因する。

 しかし、一部の温室効果ガスの減少は温暖化をあおる効果を持つため、全般的な温暖化改善効果を減らす逆効果を生んだ。例えば、石炭の燃焼過程で主に発生する二酸化硫黄はエアロゾルを生成するが、エアロゾルは日差しを反射して地球が熱くなるのを防ぐ。二酸化硫黄の減少は、逆に温暖化を引き起こすのだ。研究を主導したリーズ大学のピアス・フォスター教授は「温室効果ガス相互間の相殺効果を考慮に入れて計算したところ、温室効果ガス削減による温暖化抑制効果は極めて低いことが分かった」と述べた。多くの国では現在も道路の交通量が減少したままだ。グーグルのデータは、英国の全ての車種の運行が25%減少したことを示している。英国政府の公式データでも、自動車は12%、バスや列車の運行は50%以上減少している。しかし、このようなCOVID-19に伴う封鎖と景気萎縮が2021年末まで続くとしても、熱くなる地球を2030年までに冷やす効果は、大きくても0.01度しかない。

 フォスター教授は「しかし、コロナ以降景気回復のためにグリーン産業を育成し、化石燃料産業を抑制する政策を展開すれば、2050年まで現在の政策が維持された場合に上がると推定される温度の半分程度である0.3度に止めることがでる」と大学が発表した報道資料で明らかにしている。

イ・グニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/957215.html韓国語原文入力:2020-08-10 17:33
訳D.K