北朝鮮が「新たな道」を予告した「年末の期限」が秒読みに入った中、23日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の習近平国家主席が朝鮮半島状況の破局を防ぎ、対話の動力を維持するための“協力”案を緊密に協議した。
特に最近、中国とロシアが対北朝鮮制裁の緩和を求め、国連安全保障理事会に提出した決議案草案に、韓国が初めて支持を表明した内容に注目が集まっている。大統領府関係者は、「両首脳がこの決議案の草案について話し合った」とし、「現在、朝鮮半島の安保状況が非常に厳しい状況で、多様な国際的努力が必要だ」と説明した。米国は、同決議案の草案に「時期尚早」として反対の意向を表明しているが、韓国政府は現在の危険な情勢を管理し、対話のモメンタムを生かすため、一部制裁の緩和が必要と判断したものとみられる。
イ・ヒオク成均館大学教授(中国研究所長)は、「この機会を逃せば、後戻りできない危機が訪れるという判断から、対話のモメンタムを生かすために対北朝鮮制裁の一部を調整しなければならないという大統領の意志を表明したものと見られる」とし、「(北朝鮮が非核化を履行しない場合、制裁を戻すことができる)スナップバック条項などを置く形で、一部制裁の緩和を推進できるだろう」と述べた。韓国政府が最近、スティーブン・ビーガン国務副長官の訪韓の際にこのような立場を米国側にも説明し、理解を求めたものとみられる。外交当局者は「朝米交渉を推し進めるためにも、ある時期には制裁緩和または調整の必要性があるというのがこれまでの韓国政府の立場であり、最近のビーガン副長官の訪韓の際にこうした韓国の立場を十分に説明し、米国も韓国の立場を理解している」と述べた。
この日、首脳会談から業務昼食会まで2時間15分続いた韓中首脳協議の相当部分が、朝鮮半島情勢に割かれた。文大統領は、「朝米対話が中断し、朝鮮半島の緊張が高まる最近の状況は、(韓中)両国はもちろん、北朝鮮にとっても決して得にはならない」と述べ、北朝鮮が交渉から離脱しないよう、中国の積極的な役割を要請した。習近平主席は「朝鮮半島問題における両国の立場は、文大統領の就任以降、相通じる部分が多くなった」と評価したと、コ・ミンジョン大統領府報道官が伝えた。「新華社通信」も習近平主席が「中国と韓国は朝鮮半島問題に対する立場と利益が一致する」と述べたと報じた。
今回の会談で文大統領が“中国の役割”を強調したのは、現在の厳しい情勢で意味ある“仲裁”の役割を果たせるのが、事実上中国のみであるからだ。北朝鮮は中央軍事委員会拡大会議を開き、「自衛的国防力」の発展について議論したのに続き、近く党中央委員会全員会議を通じて新たな戦略路線を公開する予定だ。米国は北朝鮮に交渉テーブルへの復帰を求めながらも、「あらゆる事態に備えている」として軍事的方策も警告している。最近のビーガン副長官の訪韓でも北朝鮮との接触は行われず、南北間の疎通も断絶した状況だ。チョ・ソンニョル国家安保戦略研究院諮問研究委員は、「朝米対話が突破口を見いだせない現状では、北朝鮮の非核化交渉中断宣言や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など、状況悪化を防ぐための中国の役割が核心となる局面だ」と指摘した。
米国が“レッドライン”と考える大陸間弾道ミサイルの発射を北朝鮮が進めるかどうかに注目が集まる状況で、北朝鮮に対する影響力を拡大してきた中国の仲裁と説得がどれほど効果を発揮するかにも関心が集まっている。中国は、安保理決議案の草案提出など“制裁”問題の解決を新たな切り札として、北朝鮮を水面下で説得しているとみられる。イ・ヒオク教授は「中国は制裁の線に触れない限り、朝鮮半島情勢の核心問題を解決するのは難しいと判断したようだ」と語った。
中国は、朝米交渉の枠組みが崩れることが自国に戦略的に不利だという判断のもと、状況を管理する一方、朝鮮半島に対する影響力を拡大していく面もある。ヤン・ガビョン国家安保戦略研究院責任研究委員は「中国は、朝米対話が決裂すれば2017年のような朝米の極限の対峙状況に戻ることになり、新しい冷戦構図が固まって、米国が中国周辺で軍事力の投入を増やすことになることを憂慮し、状況管理に力を入れている」と話した。特に、朝米の非核化交渉で米国の役割がまともに作動しない状況で、習近平主席が23日、北京で文在寅大統領と日本の安倍晋三首相に相次いで会い、朝鮮半島情勢について話し合ったことから、中国の核心的役割と影響力を誇示しようとする意図がうかがえる。